研究課題/領域番号 |
13J09150
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 仁徳 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2015年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2014年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 分子間相互作用 / Cu錯体 / 極性結晶 / 単結晶X線構造解析 / 誘電率 / Paddle-wheel型Cu(II)錯体 / Hirshfeld表面解析 / ガス吸着 / 構造相転移 |
研究実績の概要 |
ガスの吸脱着をバイアスとした分子運動と強誘電物性の融合システムの開発にかかわる新たな分子設計を見出すことを目的とし、配位子間の水素結合によって一次元鎖を形成する単核Cu錯体を研究対象とした。ベンゾアート誘導体配位子(RBA)の置換基による分子間相互作用の設計によって1) 極性結晶化による第二次高調波発生(SHG)の応答が可能な錯体結晶および、2) 配位子による分子運動が可能な錯体結晶の作製が可能であると着想し、各種実験を行った。
1)単結晶X線結晶構造解析より、隣接するRBAの酸素原子とH2O配位子間で分子間水素結合による極性1次元鎖構造の形成が確認された。鎖間はpyridineの水素原子とRBAの酸素原子間の弱い水素結合相互作用により、2次元レイヤー構造を形成していた。さらに、レイヤー同士の双極子モーメントが同じ向きに並行にパッキングする場合に、極性結晶が出現した。RBAの置換基の設計は極性レイヤー間の分子間相互作用の制御を可能とし、比較的強い分子間相互作用が極性配列を安定化させた。4つの極性結晶のSHG強度は、グラニュー糖比で約0.7程度であった。
2)フッ素基をRBAの置換基として有する3種類の単核Cu錯体結晶に対して、示差走査熱量測定および転移前後におけるX線回折パターンの変化を検討し、構造相転移を示すことを明らかにした。転移前後での結晶構造解析からRBAの芳香環の配向が揺らいでおり、特に置換基が3,4-F2の結晶は3-位のF基が秩序-無秩序型の構造変化を示した。誘電率e1の温度-周波数依存性測定で、R = 3,4-F2の結晶のみ相転移後の誘電率e1の上昇がみられ、構造変化と対応していた。R = 3,4-F2の結晶では4-位のF基による双極子―双極子相互作用が有効に働き、分子運動を可能とする分子配列を実現したと考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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