研究課題
特別研究員奨励費
本年度はH.28年4月からH.29年3月までを「研究再開準備支援期間」として研究活動を行った。国外の学会で3件発表を行い、英文の論文を1本執筆し、出版準備中である。国内学会でも単独で1件、共同研究で1件の発表を行った。9月にはヨーロッパ類型論サマースクールに参加し、研究課題の重要なポイントである第二言語習得におけるジェスチャー研究の第一線の研究者に指導を受け、これまでの研究プロジェクトの問題点を指摘された。また、手話の文法記述研究で著名な手話言語学者ともディスカッションを行い、今後の研究の指針を得た。11月から2月末までは、手話の認知言語学的な研究の国際的拠点であるニューメキシコ大学に滞在し、これまで得て整理してきた現象の理論的考察を進めるとともに、国内では手に入れにくい資料を収集した。[研究課題1:日本手話の空間表現の特徴]主にジェスチャー研究の枠組みを用いて、空間表現の視点のとりかた、移動表現のイベント分割について分析を進めた。6月の言語科学会で口頭発表をおこなった。発表後、分析の枠組みが曖昧であったことの指摘を受け、枠組みを考察し直し、データの修正を行った。[研究課題2:日本手話の知覚表現の特徴]認知言語学の虚構移動の枠組みから、知覚動詞表現の分析を行い、それぞれの感覚モダリティの違いが手話表現の文法で観察されることを明らかにした。この分析は、研究協力者の養成が一定のレベルを超えたことで作例が可能になり、例文を得られるようになったことから可能となった。この養成について、初年度より計画で想定していた所要期間から大幅な遅れがあったため、この成果は学会発表レベルでとどまった。また、知覚のメタファー表現について、オランダのマックスプランク心理言語学研究所で行われたワークショップで発表し、それを元にした論文を執筆した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち謝辞記載あり 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)
日本認知言語学会大会発表論文集
巻: 16 ページ: 253-265
40021086675
日本認知言語学会論文集
巻: 16 ページ: 00-00
認知科学
巻: 22 号: 1 ページ: 181-193
10.11225/jcss.22.181
130005099426
社会言語科学
巻: 16 ページ: 22-38