研究課題/領域番号 |
13J10580
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
芸術学・芸術史・芸術一般
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
菊地 浩平 明治大学, 研究・知財戦略機構, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2013年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ゴードン・クレイグ / サミュエル・フット / 超人形 / 人形劇 |
研究概要 |
平成25年度は、ゴードン・クレイグの未発表資料に関するデータベースを作成していくにあたり、その下準備となる2つの作業を行なった。1つ目は、前年度までの調査により収集してきたクレイグの手書き資料のデジタル化である。報告者は前年度までの研究活動において、大阪大谷大学、フランス国立図書館、テキサス大学オースティン校、イートンカレッジ等において膨大なクレイグ関連の資料を、カメラ撮影や複写によって収集してきた。これらはクレイグの人形劇に関する記述を多数含む資料的価値の極めて高いものといえるが、今日までクレイグの未発表人形劇に関する研究活動はほとんど行われてきていなかったために看過されてきた。本計画はクレイグの未発表人形劇を対象にその調査を行いその成果をデータベース化していくものであることから、最初の段階として手書き資料を解読し、適宜デジタル化する作業が必須である。本年度は数か月にわたる作業によって、データベースの基礎となる情報の整理を行なうことが出来た。 2つ目は、平成25年7月にスペインのバルセロナで開催された国際演劇学会での研究発表である。そこでは、これまでの報告者の調査によりクレイグへの影響が明らかになっているサミュエル・フットの人形劇を取り上げ、作品内での身体表象に着目した分析を行なうことで、クレイグが提起した理想の俳優像である超人形への影響を示すことが出来た。この発表により、クレイグに関する研究を行なっている複数の研究者から本研究計画遂行にあたって重要な資料情報等を聴取する機会を得た。特に、ニューヨーク公立図書館に所蔵されている資料についての情報は、報告者がこれまで確認できていなかったものであり、今後の研究活動に反映し得る有用なものである。 以上のように、本年度は今後の研究計画推進に向けて基盤となる成果を上げることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は研究計画通り、データベース作成のために必要な資料のデジタル化に着手し、一定の成果を上げることが出来た。海外の研究機関に出向き新規の資料を収集することはかなわなかったが、既に収集済の資料についてデジタル化作業を行なうことが出来たため、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定でいけば2年目以降は、本年度に作成した資料情報を活用してデータベースを作成し、具体的な作品分析へと移行する予定であったが、採用途中で報告者の就職が決定したためやむなく中断することとなった。今後は25年度にあげた成果を含めた本研究計画自体を科学研究費等への申請によって引き継いでいく予定である。
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