研究課題/領域番号 |
14011209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多羽田 哲也 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10183865)
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研究分担者 |
常泉 和秀 理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 研究員 (40280953)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2002年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 形態形成 / モルフォゲン / HSPG / EXT / ttv / sotv / botv |
研究概要 |
ショウジョウバエの翅は前後軸の形成に働くヘッジホッグおよびDpp、背腹軸の形成に働くWgの3種のモルフォゲンにより形作られる。モルフォゲンの作用機序を調べるために新たな遺伝子のスクリーニングを行い、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)の糖鎖の生合成酵素(EXT)をコードする3遺伝子を同定した。ひとつは既知のtout-velu(ttv)とよばれる遺伝子で、ttvは糖転移酵素EXT1をコードしている。残りの2つの変異もそれぞれEXTに高い相同性を持つ遺伝子sister of ttv(sotv)とbrother of ttv(botv)と同定された。ttvはヘッジホッグの活性にのみ必要であると報告されていたが、3種のEXT遺伝子はヘッジホッグ、Dpp、Wg全てのモルフォゲンの活性に必要であることが解った。クローン内での各モルフォゲンタンパク質のレベルを調べると顕著に低下しており、HSPGが無ければモルフォゲンが安定に細胞表面に維持できないことをうかがわせる。ヘッジホッグは後部コンパートメントで合成されるが、後部に形成されたEXTクローンにおいてもヘッジホッグのレベルは大きく低下する。後部にはヘッジホッグの受容体であるPtcが発現していない。故にヘッジホッグの消失は受容体との結合に始まるエンドサイトーシスによるモルフォゲンの減弱の機構とは無関係であることがわかる。EXTクローンが前後コンパートメント境界に形成されるとそれに接する後部のヘッジホッグのレベルが著しく上昇する。このことはHSPGをもたない細胞にはヘッジホッグが伝播することができず、行き場を失ったヘッジホッグが後部に溜まると解釈できる。このことはHSPGが細胞表面を覆うモルフォゲン伝播の足場として機能していることを示すものである。
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