研究課題/領域番号 |
14011216
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
関根 光雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (40111679)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 2-チオウラシル塩基 / 二重分子識別原理 / マイナーグルーブバインダー / DNA検出法 / フェロセン / 電気化学的遺伝子検出法 / ハイブリダイセーション / 人工RNA |
研究概要 |
本年度は、提案した二重分子識別原理に基づく新しい高精度DNA/RNA検出法の第一段階として、2-チオウラシル塩基をウラシル塩基の代わりに導入したRNAの化学合成をおこなった。この人工RNAの塩基識別能力を調べるために、相補鎖のRNAを合成し、ハイブリダイゼーション能力を示すTm値を測定した。同時に2-チオチミンを含むDNAを合成し、相補的なDNAやRNAとの2重らせんのTm値も測定し、その熱安定性を比較した。その結果、2-チオウラシル塩基や2-チオチミン塩基はRNA鎖に組み込まれたとき、最も精密な塩基識別能力を発揮することがわかった。また、RNA/RNA同士の2重らせんが最も安定になることも判明した。これらの知見を現在、RNAチップの合成を指向して研究を展開している。一方、電気化学的RNA検出法の開発のためマイナーグルーブバインダー分子をフェロセンに結合した分子の合成を検討した。フェロセンの2つの5員環にそれぞれDNAのマイナーグルーブに結合できるようにイミダゾールとピロール分子を連結させたものが、標的分子である。この分子を合成するために、まず、フェロセンジカルボン酸に選択的モノエステル化を行い、エステル化されていないカルボキシル基とマイナーグルーブバインダーの一本鎖を連結するため、もっとも有効なスペーサの検討をおこなった。その結果、グリシンスペーサーを用いるとフェロセン骨格とバイナーグルーブバインダー間に相互作用が起こり、分解しやすいことがわかった。そこで、現在、グリシンの代わりに少し鎖長が長いものをスペーサーとして用いることを検討している。
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