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ショウジョウバエの味覚受容分子機構の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14011237
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関九州大学

研究代表者

谷村 禎一  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20142010)

研究分担者 松本 顕  九州大学, 大学教育研究センター, 助手 (40229539)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2002年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
キーワードショウジョウバエ / 味覚 / ジーンチップ / エンハンサートラップ法 / 水受容
研究概要

ショウジョウバエの味覚受容に関わる遺伝子を網羅的に同定するために、Genechipを用いたスクリーニングを行った。味覚感覚器が機械感覚器に転換したpoxn突然変異体と野生型の味覚器官由来のtotal RNAからプローブを作製した。ショウジョウバエの全遺伝子を含むGenechipにプローブをハイブリダイズし、poxn突然変異体で野生型よりも発現量が有意に低下している遺伝子をスクリーニングした。その結果、野生型と比較して2371個の遺伝子がpox突然変異体で発現が低下していた。このうち、Gタンパク質共役型受容体が15個、チャンネルが24個、Gタンパク質が7個などが見つかった。これらの遺伝子の機能を同定するために、GAL4/UAS systemを用いて目的遺伝子のpromoter近傍ゲノム領域にP{GAL4}が挿入した系統を用いて遺伝子の発現場所を同定し、数個の遺伝子について詳細な解析を開始した。
多数のGal4系統とUAS-GFP系統を交配し、GFPの発現をもとに感覚子の基部の味細胞でGAL4が発現している系統をスクリーニングしNP1017系統を得た。anti-GFPを用いた抗体染色や、LSMの観察により、この系統では、感覚子基部の1個の味細胞でGAL4が発現していた。この味細胞の機能を調べるため、高温下でシナプス小胞のリサイクルが抑制されるshibire^<ts1>をGAL4発現細胞で発現させることができるUAS-shibire^<ts1>用いた吻伸展反射行動実験を行った。その結果、高温条件下で、糖や塩に対する応答は正常であったが水に対する応答が著しく低下した。水応答の異常は、K^+チャネルの遺伝子であるShakerの突然変異遺伝子を連結したUAS-EKO系統を用いた電気生理学的解析でも示された。NP1017系統を用い、水受容細胞から中枢への投射パターンを観察したところ、食道下神経節、胸部神経節において、水受容細胞はそれぞれ特定の領域に投射していることが明らかになった。本研究により、ショウジョウバエの水受容細胞を機能と関連づけて同定することができ、その中枢への投射を明らかにすることができた。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ueda, H.R.et al.: "Genome-wide transcriptional orchestration of circadian rhythms in Drosophila"J. Biol. Chem.. 277. 14048-14052 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroi, M.et al.: "Differentiated nerve response to sugars among labellar chemosensilla in Drosophila"Zool. Sci.. 19. 1009-1018 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Hayashi, S.et al.: "GETDB, a database compiling expression patterns and molecular locations of a collection of Gal4 enhancer traps"Genesis. 34. 58-61 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Miyatake, T.et al.: "The period gene and allochronic reproductive isolation in Bactrocera cucurbitae"Proc. R. Soc. Lond. B. 269. 2467-2472 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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