研究課題/領域番号 |
14011258
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
豊田 敦 理化学研究所, ゲノム塩基配列解析研究チーム, 上級研究員 (10267495)
|
研究分担者 |
野口 英樹 理化学研究所, ゲノム情報比較解析研究チーム, 研究員 (50333349)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | 比較ゲノム / 新規遺伝子 / シークエンシング / 選択的スプライシング / 保存領域 / 隠れマルコフモデル |
研究概要 |
ヒトゲノム及びマウスゲノムの比較解析からゲノム配列中の遺伝子領域を特異的に予測する手法の開発と、予測遺伝子の実験的同定を目的に研究を行った。 タンパクをコードする領域や制御領域などの機能領域は進化の過程で強く保存されていることから、複数種のゲノム配列の相同領域をアライメントすることで機能上重要な領域を抽出することができる。遺伝子のコード領域を予測するためには、さらにこれらの保存領域の中からなんらかの指標を用いて遺伝子らしい領域と他の機能領域とを区別してやる必要がある。そこで我々は、ゲノム配列のアライメント中でコード領域にのみ特異的に見られる読み枠の復元を指標として遺伝子予測を行う手法を開発した。遣伝子領域はアミノ酸配列として見た場合に特に強く保存されている。このとき、種間で同じ読み枠からタンパクに翻訳するため、コード領域のアライメント中に見られるギャップの入り方には一定の特徴が観察される。多くのギャップは3の倍数長であり読み枠のずれを引き起こさないが、読み枠のずれを起こすようなギャップがある場合でも近傍に別のギャップが入ることで読み枠が復元され、読み枠が大きくずれることは少ない。一方、非コード領域ではこのような特徴は見られない。この、読み枠のずれと復元を検出するための新しい指標を隠れマルコフモデルを用いた遺伝子予測モデルに実装することで、指標を用いないモデルと比較して有意に予測精度を向上させることに成功した。 現在、本プログラムにより予測された遣伝子領域の情報をもとに、実験的な遺伝子同定を試みている。
|