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ファブリー病の病態酵素ガラクトシダーゼの三次元構造への遺伝子多型の影響解析

研究課題

研究課題/領域番号 14013013
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 能雅  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30150014)

研究分担者 水谷 隆太  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (70272482)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワードリソソーム病 / ファブリー病 / α-ガラクトシダーゼ / X線結晶構造解析 / 構造生物学 / 遺伝子変異 / 先天性代謝異常症 / 遺伝病
研究概要

スフィンゴ糖脂質の先天性代謝異常症のファブリー病は,α-ガラクトシダーゼの遺伝子の変異が酵素活性が低下した変異体酵素を生じ,リソソーム内に基質のglobotriaosylceramideが蓄積することにより発症する。本研究では,ファブリー病を発症するヒト酵素の変異体を3種取り上げ,これらの三次元構造を高分解能のX線結晶構造解析で解明した。さらに,変異体の性状の解析と,正常体酵素の三次元構造との比較を行い,遺伝子変異がもたらす三次元構造,性状,病態への影響を蛋白質レベルで解明することを目指した。
α-ガラクトシダーゼの変異体として,古典型のファブリー病を惹起するC142Y変異体,亜型を惹起するM72VとQ279Eの変異体の3種を対象として,2年次の計画を単年度で行った。既に構築してあった変異体酵素の発現系,精製,糖短鎖化,結晶化の手順を用い,変異体の結晶を調製した。シンクロトロン放射光X線を用いて高分解能の回折データを収集し,X線解析による結晶構造の精密化に着手した。また,変異体酵素の性状解析と正常体酵素との比較を進めた。
酵素の性状解析は,動的光散乱法,ゲルろ過法,蛍光基質の加水分解などを指標に行った。その結果,C142Y変異体は活性を全く保持しないこと,M72VとQ279Eの双方の変異体は活性を有するが失活し易いことが判明した。三次元構造では,C142Y変異体の活性部位がチロンシン残基でブロックされている。M72VとQ279Eの変異体の構造は正常体とはほぼ同一で,活性部位から離れた変異サイトに水素結合の差異が認められた。
本研究においては,構造の比較検討のために,アミノ酸配列に相同性が見られる,リソソーム酵素であるヒトのα-ガラクトサミニダーゼとβ-ガラクトシダーゼの発現,試料の精製,結晶化を進めた。なお,詳細な比較検討と,基質類似体との複合体のX線解析が今後の課題となる。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Nitanai, Y.Satow, H.Adachi, M.Tsujimoto: "Crystal Structure of Human Renal Dipeptidase Involved in β-Lactam Hydrolysis"J.Mol.Biol.. 321. 177-184 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Osawa, R.Mizutani, Y.Satow: "Three-Dimensional Structural Studies on the Human α-Galactosidase Enzyme and Its Mutants Responsible for Fabry Disease"SPring-8 Experiment Report. 9. 238 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kimura, R.Mizutani, Y.Satow, Y.Komatsu, E.Ohtsuka, O.Nikaido: "Crystal Structures of the TDM-2 Antibody Fab Fragment in Comlex with cis-syn Cyclobutane Thymidime Nucleotides"Acta Crystallographica. A58S. C257 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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