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RNA機能獲得変異によって起こる、筋強直性ジストロフィーの複合的遺伝子発現異常

研究課題

研究課題/領域番号 14013019
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

笹川 昇  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70302817)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードトリプレト・リピート / 筋強直性ジストロフィー / 耐糖脳障害
研究概要

筋強直性ジストロフィー(DM)は、その遣伝子変異が3'側非翻訳領域にあるにもかかわらず優性遺伝の形式で発症する極めて珍しい遺伝病である。また、筋緊張など筋肉を中心とした主症状の他に、耐糖能障害、知能低下等の全身的な症状を併発する複合的疾患である。分子機構は責任遺伝子の3'側非翻訳領域にあるCTGトリプレット・リピートの伸長にあると言われているが、このリピートの生理的機能については不明な点が多い。このように従来の常識を覆す発症機構を持つ全身的複合疾患を詳細に研究するためには、遺伝子発現状況を網羅的に探索するゲノムレベルでの解析が有効な手段である。今回私は、マウス由来のDMモデル細胞を用い、DNAマイクロアレイ解析を行うことにより、CTGリピートの存在下で発現量に変化の見られる遺伝子を探索した。その結果、secretory carrier membrane protein 3とendosulfine alphaの発現量が変化していることが見出された。また、同時にNorthern解析を行ったところ、EXP、MBLLと呼ばれる分子の発現量が増加しているとの結果を得た。EXP、MBLLは伸長したCUGリピートRNAと結合する可能性を持ち、DM分子機構に大変重要な役割を果たすタンパク質である。一方、secretory carrier membrane protein 3とendosulfine alphaは糖尿病との関連が示唆されている分子であり、DMの耐糖脳障害に大きく関わる可能性を持つ。これらの結果は、これまで不明であった、DM患者で見られる遺伝子変異と実際の症状との間に存在する分子機構を説明する可能性を持ち、本研究がDM.発症機構の体系的な理解に大きく寄与していくことが期待される。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasagawa, N.Ishiura, S.: "Myotonic dystrophy protein kinase"Wiley Encyclopedia of Molecular Medicine. 5. 2203-2205 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki, T. et al..: "The first molecular evidence that autophagy relates rimmed vacuole formation in chloroquine myopathy"J.Biochem.. 131. 647-651 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Suo, S., Sasagawa, N., Ishiura, S.: "Identification of dopamine receptor from C.elegans"Neurosci.Lett.. 319. 13-16 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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