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精神疾患の遺伝子発現データベースの構築と分子病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 14013022
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関新潟大学

研究代表者

那波 宏之  新潟大学, 脳研究所, 教授 (50183083)

研究分担者 水野 誠  新潟大学, 脳研究所, 助手 (20345515)
高橋 誠  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40323985)
高橋 均  新潟大学, 脳研究所, 教授 (90206839)
豊岡 和彦  新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (90345504)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード総合失調症 / DNAチップ / 単核球 / 分子診断 / 遺伝子発現
研究概要

統合失調症は人口の1%に発症する難病であるにもかかわらず、いまだ生物学的診断法もないためにその科学的均一性も不明確である病気である。統合失調症は脳内の疾患であるにもかかわらず、末梢血にも影響が及んでいて血液中のサイトカイン濃度に変化があることが判明している。しかし、これら血液マーカーを用いて実際に統合失調症を測定し診断するとすると、約半数の人は陰性/陽性の判定可能であるが、残りの約半数の人が擬陽性を呈し判定不能となる。もっと高率で正確に判定できるようにするためには、他にも統合失調症の末梢血マーカー分子を複数同定し、それらを組み合わせることが有効と考えられた。もちろん、このような末梢血による統合失調症の診断法は今だ存在しないのであるが、これを実現させるために遺伝子発現プロファイル法により他の末梢血マーカー分子を系統的に同定することを試みた。
脳内に比べ各遺伝子のRNA濃度は、高いことが予想されたので、感度はやや低いがハイスループットで信頼性の高い検索できるDNAチップを使用し、約12000個の遺伝子発現プロファイリングを実施した。サンプルは患者・家族の同意のもと慢性統合失調症患者12例、急性統合失調症患者6名、健常者コントロール12例の血液から分離した単球のRNAを用いた。その結果、各患者群と健常群の比較で80種類mRNAが統計学的有意に2倍以上の変化を呈した。そのうちの約半数の遺伝子が、慢性患者群にのみ強い相関を示したことから、抗精神病薬の下流遺伝子だと推定された。それら薬剤下流遺伝子を除く、16種の遺伝子は特に疾患自身との相関性が見られた。実際これらの遺伝子に対して、患者RNA発現レベルを調べ、健常者のレベルと比較することで、90%以上の信頼性で「統合失調症」の分子診断が出来ることが判明した。
今後、この情報を基に更に信頼性、再現性の高いマーカーを選定することで、統合失調症の生物学的確定、ならびに診断が可能となると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takashi Futamura, 他5名: "Neonatal perturbation of neurotrophic signaling results in abnormal sensorimotor gating and social interaction in adults implication for epidermal growth factor in cognitive development"Molecular Psychiatry. 8・1. 19-29 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuhiko Toyooka, 他12名: "Selective reduction of a PDZ protein, SAP-97, in the prefrontal cortex of patients with chronic schizophrenia"J.Neurochem.. 83・4. 797-806 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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