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ダウン症候群の発症機序解明に向けた21番染色体の全遺伝子構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14013056
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

渋谷 和憲  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90296723)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2002年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
キーワードダウン症候群 / 21番染色体 / マウスゲノム / 新規遺伝子 / コンピュータ解析 / cDNAクローニング
研究概要

21番染色体を特徴づける最も代表的なダウン症候群は染色体が1本余分になることによって引き起こされる疾患であるが、その症状を発症させる遺伝子の特定はほとんど進んでいない。我々は21番染色体に存在する遺伝子数を225個と2000年5月に発表し、その内訳は127個の確定遺伝子と98個の推定遺伝子から成っていた。ダウン症候群のメカニズムを解き明かすためには21番染色体に存在する全ての遺伝子を完全に明らかにする必要がある。なぜなら染色体工学的手法などにより21番染色体を保持するモデルマウスなどの解析の際、導入された領域にどの様な遺伝子が含まれているか分からなければ原因遺伝子を特定することが不可能になるからである。98個の推定遺伝子に関しても完全に実験的にその構造が確認されている訳ではないので、それらについても全てRT-PCRにより転写産物の構造を実験的に検証しなければならず、本研究で14個の予測遺伝子に関して完全な構造を決定した。また、我々はドット・マトリックス解析により21q22.3の高遺伝子密度領域に165kbの大規模な遺伝子重複領域を発見し、この遺伝子の産物がシステインに富んだアミノ酸組成を持つ低分子量の毛髪ケラチン付随タンパクKAP(Keratin-associated protein)と推定していたが、本研究での詳細な解析により、21個の遺伝子(内5個は偽遺伝子)がクラスターを形成していることを明らかにした。さらにRT-PCRによって16個のKAP遺伝子について毛根特異的な遺伝子発現を確認した。KAP遺伝子の特徴は、何れもイントロンを含まない単一エキソンからなっていることであり、ゲノム中でクラスターをなして存在するが、既存のエキソン予測プログラムではほとんど正確に予測されずまた、毛根細胞のcDNAの塩基配列も解析されていないことから、発見が困難であった。同様に21q22.11領域の低遺伝子密度領域においても、これまで遺伝子が報告されていなかった800kbの広範な領域にわたって、高グリシン・チロシン型の別のKAP遺伝子クラスターなど52個のKAP遺伝子(内23個は偽遺伝子)を発見した。現在までの我々や他のグループからの報告を合わせると、21番染色体に存在する遺伝子数は、300個を越える(この内45個が、KAP遺伝子)。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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