研究課題/領域番号 |
14014219
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
魚住 信之 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助教授 (40223515)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 膜蛋白質 / イオン輸送系 / トポロジー / HKT1 / トランスポーター / チャネル / システイン / アルカリフォスファターゼ |
研究概要 |
KUP系K^+輸送体の膜貫通構造の決定と決定方法の検討:Cysに特異的な修飾剤を用いて、大腸菌で発現しているKUP系輸送系のtopologyの決定を行った。その結果、明確な膜貫通構造を形成する部位と曖昧な領域が明確になった。アルカリホスファーターゼ(PhoA)を膜蛋白質に融合した結果はCys scanning法を用いて決定した結果と異なった。PhoA融合決定法はCys scanning法と比較して精度が低いことが示めされた。 HKT系トランスポーターのイオン選択残基とチャネルとの共通性:Na^+とK^+のイオン選択性に関与するアミノ酸に部位特異的変異を導入して、アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いた電気生理学的測定と酵母変異株を行いてイオン透過性を検討した。この結果、4つのイオン選択孔に存在するイオン選択性に重要な影響を与える残基が4カ所ともにGlyの時(小麦HKT1等の場合)は、K^+を輸送しSerの場合(AtHKT1等の場合)はK^+輸送活性がないことが分かった。このことは、Ktr/Trk/HKT系トランスポーターとK^+チャネルの構造の類似性を示しており、Ktr/Trk/HKT系トランスポーターが単独MPM-K^+チャネルから進化して形成されたことを強く示している。 藍藻のHKTホモログ:藍藻(Synechocystis PCC6803)のHKT系輸送体のK^+取り込み活性が測定され、さらにNa^+によってK^+輸送活性が活性化されることがK^+取り込み系欠損およびNa^+感受性の大腸菌変異株を用いた発現系で解析したところ分かった。 膜依存性イオンチャネルの膜への組込み機構:植物から動物に存在する膜電位依存性イオンチャネルの膜電位センサーを担う構造の形成を解析した。2つの膜貫通領域が同時に挿入される様式であることが分かった。これはまだ知られていない新規の挿入機構である。
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