研究課題/領域番号 |
14014221
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤堂 剛 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (90163948)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | 紫外線損傷 / 概日リズム / クリプトクローム / 光回復酵素 / 青色光 / PASドメインタンパク |
研究概要 |
クリプトクロームは、Flavin Adenine Dinucleotide(FAD)を補酵素として持つフラボタンパクであり、バクテリアから植物、ヒトまで生物界に幅広く存在している。クリプトクロームは光回復酵素と呼ばれる光を受容する事により機能するDNA修復酵素に由来しており、何らかの光受容過程を含む生理機能に関与している事が示唆されていたが、高等動物においては概日リズムの制御を行っている事が明らかとなった。概日リズムを作り出す生物時計は、PASドメインと呼ばれるタンパク間相互作用に関与するモチーフを持つ一群のタンパクから構成されている。クリプトクロームは、このPASドメインを持つ一群の転写因子に直接結合し、その活性を制御しており、生物時計の中心的役割を担っている。本研究は、クリプトクローム及びそれと相互作用するPASドメインタンパク群の機能を、シアノバクテリア、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ(メダカ)、マウスにおいて包括的に解析しようというものである。本年度は以下のことを明らかにした。1)CRYは光回復酵素・クリプトクロームタンパクファミリーの一員であるが、このファミリーの中でCRYと一次構造が最も似ている6-4光回復酵素の結晶構造を明らかにした。これまでに、CPD光回復酵素については米国のグループが、またシアノバクテリアのCRYに関しては昨年度の本申請研究で結晶構造を明らかにしていたが、このタンパクファミリーの構造と機能を理解する上で重要な知見を得ることが出来た。2)機能の異なるCRYタンパク間でキメラを作成することにより、CLOCK, BMAL1と相互作用するドメインを決定するとともに、核移行二十葉な働きをするドメインを同定した。3)ゼブラフィッシュ培養細胞において、光により特定のCry遺伝子の発現が誘導される事を報告していたが、これをリアルタイムで検出する系を開発した。その制御メカニズムを明らかにすることが可能になると期待できる。
|