研究課題/領域番号 |
14017002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渡辺 雅彦 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70210945)
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研究分担者 |
深谷 昌弘 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2002年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 遺伝子 / グルタミン酸受容体 / シグナル伝達 / シナプス局在 / 海馬 / 錐体細胞 |
研究概要 |
N-methyl-D-aspartate (NMDA)受容体は電位依存性のマグネシウム阻害と高いカルシウム透過性を背景として、神経活動依存的なシナプス回路の発達制御、シナプス可塑性の誘発、学習や記憶の基盤として重要な役割を果たしている。本研究では、NMDA受容体のシナプス局在制御機構を解明する目的で、海馬CA1特異的NR1ノックアウト(NR1-CA1-KO)マウスを用いて、NR1欠損状態におけるNR2サブユニットの細胞内局在変化を解析した。NR1-CA1-KOマウスでは、NR2サブユニットの転写レベルに変化は見られなかった。しかし、NR1欠損に伴い、NR2サブユニットのシナプス局在は完全に消失し、錐体細胞の細胞体に集積するようになった。その細胞内集積部位について包埋後免疫電顕法で解析した結果、NR2サブユニットは電子密度の高い顆粒(intracisternal granule)となって小胞体の腔内に貯留していた。一方、NMDA受容体と結合するシナプス後膜分子PSD-95やAMPA型グルタミン酸受容体の細胞内分布に変化は見られなかった。以上の結果は、NR2サブユニットの小胞体からゴルジ装置への輸送はNR1サブユニットに依存しており、その非存在下では小胞体腔内において凝集体となり処理されることを示している。
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