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変異型タウ遺伝子導入によるヒト痴呆疾患モデルマウスの作成と解析

研究課題

研究課題/領域番号 14017014
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関群馬大学

研究代表者

原田 彰宏  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (40251441)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2002年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
キーワード微小管 / 微小管関連蛋白 / MAP2 / 樹状突起 / タウ / ノックアウトマウト / Aキナーゼ / CREB
研究概要

微小管関連蛋白は、神経系において微小管を安定化する蛋白で神経の形態形成に重要な役割を果たすと考えられている。その中でMAP2は樹状突起に存在し、樹状突起の形態形成に重要な役割を果たすと考えられている。我々はMAP2のノックアウトマウスを作製し、タウ、ひいてはアルツハイマー病との関連を調べるため、その細胞生物学、神経病理学的異常を解析した。
MAP2のノックアウトマウスでは、樹状突起内の微小管の本数が減少しており、MAP2が樹状突起内の微小管の安定化に関与していることが示唆された。また、樹状突起の長さも減少していた。MAP2はN末でPKA(Aキナーゼ)のregulatory subunitと結合するため、PKAの量が樹状突起において減少していると考えられたため、神経組織内での量、分布を調べたところ、海馬、大脳皮質等においてPKAが樹状突起から選択的に失われていることが明らかとなった。この結果は海馬、大脳皮質の培養細胞においても観察された。更に生化学的に定量したところ、微小管に結合するPKAの量がノックアウトマウスでは野生型の約5-10%にまで低下しており、神経細胞におけるPKAの全体量もノックアウトでは野生型の約半分まで減少していた。さらに、PKAの量の減少により、PKAの基質の1つである転写因子CREBのリン酸化に異常がおきていた。また、樹状突起の形態やPKAのシグナル伝達異常によると思われる長期記憶の異常も認められ、MAP2が単なる細胞骨格としてだけではなく、神経のシグナル伝達にも重要な役割を果たしていることが示唆された。同様の役割をタウが担っており、それがアルツハイマーの発症メカニズムに関わっている可能性もあるため、タウのノックアウトマウス等でも同様の解析を行うことを予定している。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takashi Sato: "Localization of cAMP-dependent protein kinase in the actin and microtubule cytoskeletons in mouse hippocampal neurons"Neuroscience Letters. 325・2. 83-86 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Akihiro Harada: "MAP2 is required for dendrite elongation, PKA anchoring in dendrites, and proper PKA signal transduction"Journal of Cell Biology. 158・3. 541-549 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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