研究課題/領域番号 |
14017039
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 真 福井医科大学, 医学部, 教授 (10222019)
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研究分担者 |
八木 秀司 福井医科大学, 医学部, 助手 (10303372)
永野 隆 福井医科大学, 医学部, 助教授 (70272854)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2002年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | アクチン / 大脳皮質 / 神経科学 / 脳形成 / 神経上皮 / 脳室帯 / 発生・分化 / 脳・神経 |
研究概要 |
我々は発生期大脳皮質の脳室帯に発現する新規分子FILIP(Filamin A-interacting Protein)を同定し、FILIPがFilamin A(Filamin 1)と結合し、Filamin Aの分解を促進することにより、脳室帯からの細胞移動の開始を負に制御していることを明らかとしてきた。本年は、それらの詳細を論文として発表すると共に、以下の結果を得た。 (1)脳室帯から神経細胞は、その将来担うであろう層ごとに移動を開始する。即ち、層の運命づけと移動開始とは密接に関連する。層の運命づけのシグナルもしくは運命づけされた層の情報が何らかの形でFILIPの活性を変化させる(その結果移動が開始する)ことを期待し、FILIPの活性調節に関わる分子のうちFILIP結合分子をyeast two hybrid法にて検索・検討した。細胞周期関連分子、分化関連分子を結合分子の候補として取得した。 (2)FILIPノックアウトマウスの作製を進めた。 (3)脳室帯においてFILIPの活性が抑制されれば、細胞内にFilamin Aが蓄積し、移動が可能となる。細胞はタイミング良く脳室帯から移動を開始しなければならないが、もしFilamin Aの再蓄積を待たなければならないのであればタイミング良く移動を開始することは難しい。我々は、アクチン結合部位を欠いたFilamin AはFILIPによる分解促進作用を受けないことを観察し、アクチンが結合していないFilamin Aがリザーバーとして働き、必要に応じ、活用される可能性を見いだした。
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