研究課題/領域番号 |
14017057
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
船越 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40273685)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 肝細胞増殖因子(HGF) / c-MeT / HGF-like Protein (HLP) / Ron / 筋萎縮性側索硬化症(ALS) / 神経変性疾患 / トランスジェニックマウス / 神経栄養因子 |
研究概要 |
HGFおよびそのファミリー因子の作用分子機構の解析と神経変性疾患への適用 (1)HGFの神経変性疾患に対する疾患進行抑制作用およびその作用メカニズムの解析 HGF遺伝子を筋萎縮性側索硬化症(ALS)モデルTgマウスの神経に誘導すると、病態進行の中期・末期のメカニズム(運動ニューロンのカスパーゼ1誘導とグルタミン酸トランスポーターの発現低下を抑制)することに加え病態の早期にも働くこと、すなわち疾患の多段階で機能していることが明らかとなった。これらの効果はより重篤なALSモデルでも確認された。同様に他の神経変性疾患についても解析をすすめている。 (2)ヒト筋萎縮性側索硬化症脊髄におけるHGFとc-Met/HGF受容体の発現制御の解析 ヒト家族性ALS(FALS)と特発性ALS(SALS)におけるHGFとc-Metの発現調節を解析した。両者は共にFALSとSALSで発現制御を受けたことから、ヒト患者さんにおけるHGFの重要性が示唆された(鳥大脳研加藤らと)。 (3)HGFファミリー分子(HGF-like protein : HLP)の新規神経栄養作用の解析-ミクログリアに対する作用- 最近HLPが神経栄養作用を持つことを初めて明らかにし、HLPは感覚神経節ニューロンに対しては、HGFより発生段階がより進んだ時期に機能することを示した。本年度、HLPがミクログリアにも機能することを明らかとした。このことから、HLPは神経細胞に機能して神経保護に働くと同時に、ミクログリアをすみやかに傷害部異にrecruitして神経系のリモデリングに寄与することが示唆された. (4)新しいHGF発現トランスジェニックマウスの作成:筋肉特異的HGF発現マウスの作成に成功した。 (5)新しい神経栄養因子受容体(Sky)ファミリー分子(Xksy)のクローニングとその機能解析 アフリカツメガエルからXksyをクローニングし、そのin vitro機能をEGFRとのキメラ分子を作成しその発現をテトラサイクリン制御システムで調節し明らかとした。
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