研究課題/領域番号 |
14017105
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
有賀 純 理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 研究員 (10232076)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2002年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | Slitrk / 神経発生 / 神経突起伸展 / 膜貫通型蛋白質 / ニューロトロフィン / 遺伝子発現調節 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
神経突起は神経細胞を特徴づける細胞構造のひとつであり、神経細胞サブタイプによって、特有な数、長さ、分枝パターンを示す。各神経細胞の突起のパターンは、細胞に内在性のプログラムと細胞外からのさまざまな調節因子(誘引因子、反発因子、分枝誘導因子等)の相互作用のもとに、決定されるものと考えられる。近年、いくつかのグループにより神経突起の発生制御についての分子機構が明らかにされつつあるが、未だ不明の点も多い。演者は神経突起の伸展、極性を調節する可能性のある新規蛋白質として、Slitrkファミリーを同定し、解析している。Slitrkファミリーは神経組織特異的膜貫通蛋白質であり、マウスでは少なくとも6種類の関連遺伝子が存在する。C末端側にはニューロトロフィンレセプターと相同性のある領域に保存されたチロシン残基が存在しており、リン酸化チロシンを介した細胞内情報伝達に関わる可能性が高い。Slitrkファミリーの発現は神経細胞の成熟段階、あるいは神経組織の領域に依存する傾向があり、大脳皮質、間脳、脊髄運動ニューロンなどで特徴的な発現を示す。神経系培養細胞で発現させたところ、あるものは軸索に似た一本の突起を誘導し、別のものは神経突起伸展を著しく阻害した。トランスジェニックマウスを作製し、Ziclプロモーターの制御下に脊髄の背側の介在神経細胞に発現させたところ、commissural線維を含めた神経突起の形成に異常が認められた。以上の結果から、Slitrkファミリーは神経組織の発生に関わる新規因子として注目され、現在、その分子機能に関する解析をさらに続けている。その他に、Slitrkの発現パターンと強い相関の認められる膜貫通型蛋白質をコードする遺伝子群を同定することができた。
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