研究課題/領域番号 |
14017106
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中原 裕之 理化学研究所, 脳数理研究チーム, 研究員 (10312282)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 神経細胞集団活動 / 情報幾何 / 強化学習 / 大脳基底核 / 注意 / DNAマイクロアレイ |
研究概要 |
本研究は、「計算論的立場からの神経細胞集団の情報処理の解明」という題目のもとで、神経細胞集団の発火がどのように外界の刺激を符号化・復号化するのかについてその最適性を研究した。さらに雑音の確率構造がその最適性にどのような影響を与えるかについて、いくつかの異なる構造について統一的な神経場モデルを構築して研究した。また大脳基底核の細胞が、報酬信号を利用しつつ、自己組織化を通じて、効率の良い発火パターンを示せることをしめした。同時に、大脳基底核-大脳皮質回路による逐次的運動の学習・制御のモデルとして我々の提案した多重表現仮説が逐次運動の学習・制御に関するの脳回路の仮説として適していることを示し、その議論をまとめた。以上の研究により、細胞集団の特性を把握することができた。 また、同時発火がどのような機能を持ちうるかについて、モデルの立場からの研究と、情報幾何を用いたデータ解析の立場からの研究を並行して進めた。情報幾何座標系を使うと、今まで観測不可能だった高次相関を実験データからきちんと定量的に測定できることになる。これにより、今まで不可能だった神経細胞集団の発火活動の高次相関が動物の意思決定にどれくらい関与しているのかが定量的にぎろんできるようになる。これについては、この数理的研究についての論文発表を行った。実際の実験データを用いて、我々の解析手法を検討し、その学会発表も行った。更に、そのデータ解析手法については今後の発展が大いに期待されていて、その一つの応用としてDNAマイクロアレイのデータ解析の手法としても適用できることを示した。
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