研究課題/領域番号 |
14019054
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
赤岡 功 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10025190)
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研究分担者 |
菊谷 達弥 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80183789)
末松 千尋 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80335231)
日置 弘一郎 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70114022)
若林 直樹 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80242155)
松井 啓之 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (90272682)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2002年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | ものづくり / 中小製造業 / ネットワーク / オンライン / ビジネスモデル / デジタルエコノミー / 京様式 |
研究概要 |
本研究では、本格的なデジタルエコノミーの進展にともなう、工場の海外移転の急速な展開と、電子調達による企画部品などの海外調達の広まりの中で、日本の工業集積が直面している産業構造上の危機を、地域の工業集積がその分業構造とネットワーク利用の高度化の中でどのように対応し、どのような新たな産業創成のビジョンを形成しつつあるかについて学際的な研究を行った。 平成14年度においては、産業集積地としての京都の特徴とビジネスモデルとしての検討を行い、「京都の工業集積の特色と挑戦」「京様式経営-モジュール化戦略」と題してまとめ発表した。さらに、高度な技術力を有する中小企業が集積している工業集積地域において、試作品の一品生産が注目されている大田区、世界的な競争力を有するハイテク企業が起業し存在する京都、初期の段階から情報通信技術の導入を図っている諏訪岡谷地域などを中心に、工業集積を生かして取り組まれている様々な先進的な事例の調査分析を行なった。 以上の調査、分析を踏まえ、今後の日本の製造業が目指すべき新しいビジネスモデルとして、(1)効率的な多品種少量生産モデルとしての京様式企業モデル、(2)高度な技術力を背景とした試作品ビジネスモデル、(3)消費者(使い手)と生産者(作り手)のコラボレーションによって製品の企画・開発・生産を行っている自立分散型生産システム、の3つについて提案を行なった。 特に、(3)については、岡谷の工業集積の協力を得ることで、オンラインTV会議システムおよびWebシステムを用いたコラボレーションシステムを利用し、家庭用小型PCを対象とし、消費者(使い手)と生産者(作り手)との間でアイディア生成、設計、製造までの段階を通じた実験を行ない、その製造プロセスにおける問題点の把握とコーディネーターの役割の重要性を明らかにした。
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