研究概要 |
近年のマイクロマシン,MEMS研究の進展により,マイクロアクチュエータ,マイクロセンサ,マイクロコネクタ,マイクロ機構部品等々,各種のマイクロ機能要素が活用できる状況になってきた.本研究では,これらマイクロ機能要素を集積化することにより,人間と機械間の力学的インタラクションを実現し,高度なマンマシンインタフェイスを提供することを目的としている. 平成14年度は,アクティブマウスとアクティブ多面体2種のデバイスを試作し,それぞれアプリケーションソフトウェアに組込んで適用試験を実施した. アクティブマウスに関しては,前年度試作したアクティブマウスを改良し,操作性および感度を大幅に向上させた.静電容量型の力センサ,振動型加速度センサ,マイクロギアドモータ,マイクロオムにホイールの搭載により,PC内の仮想物体の運動および力を直接感じることができた.アプリケーションとしては,バネーマスからなる力学シミュレータ,および,迷路通過問題に適用し,その有用性を確かめた.成果は,全国マルチメディア祭にも出展し,来場者の操作感想,応用アイディアをまとめた. アクティブ多面体に関しては,マイクロシリンダ,マイクロエンコーダ,マイクロボールジョイントを用いて4面体リンク機構を設計試作した.汎用機構解析ソフトウェアである,MSC Visual Nastran 4Dとのインタフェイスドライバも開発し,Visual Nastran 4D内に構築した4面体リンクと同じ力学的,運動学的特性を実現することに成功した.すなわち,PC内の仮想物体の形を変えたり,仮想物体の剛性や形を呈示することができた.
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