研究課題/領域番号 |
14021036
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
後藤 敏 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00211920)
|
研究分担者 |
竹内 健司 福井医科大学, 医学部, 助手 (40236419)
小松 孝行 福井医科大学, 医学部, 助手 (20215388)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
|
キーワード | パラミクソウイルス / インターフェロン / シグナル伝達 / アクセサリー蛋白質 / C蛋白質 / 自然免疫 / STATs / 免疫回避 |
研究概要 |
1.センダイウイルス(SeV)によるインターフェロン(IFN)-α応答阻害機構を分子レベルで解明した。 種々のSeV C蛋白質mutantを構築し、解析した。SeVの抗IFN能には、C蛋白質以外の他のウイルス蛋白質が必要でないことを確認した。さらに、次のことを明らかにした。 (1)C蛋白質は、IFNシグナル伝達分子STAT1と結合するが、その結合領域は、C蛋白質C端半分にある。 (2)IFN-αシグナル伝達阻害機構の本質は、STAT2のチロシンリン酸(pY)化抑制にある。 IFN-αが細胞膜レセプターに結合すると、STAT2、STAT1がpY化され、IFN誘導遺伝子が活性化される。IFN-α応答抑制能を持つC mutantすべてがSTAT1結合能、STATs(STAT1、STAT2)pY化抑制能を示した。mutantのIFN-α応答抑制能は、直接結合しているSTAT1よりも、むしろSTAT2のpY化抑制能によく相関した。感染細胞でも、この相関はあてはまった。 (3)STAT2のpY化抑制にC-STAT1結合が貢献している。 シグナル伝達上の分子で、STAT1以外にCに直接結合する分子は観察されず、CによるSTAT2のpY化抑制はSTAT1の存在により増強した。 2.IFN-γ応答阻害においては、C-STAT1結合が、gamma-activated sequence(GAS)との結合を妨げている可能性が示唆された。C蛋白質によるIFN-γ刺激STAT1pY化抑制は不完全であり、その下流に、本質的な阻害機構が存在する。STAT1がpY化されるとpY-STAT1dimer(GAF)が形成され、GASsiteに結合してIFN誘導遺伝子が活性化される。IFN-γ応答抑制能をもつC蛋白質C端半分のfragmentは、pY-STAT1とGASとの結合を阻害した。
|