研究課題/領域番号 |
14021098
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
満屋 裕明 熊本大学, 医学部, 教授 (20136724)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2002年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | HIV / 薬剤耐性 / ケモカイン / CCR5 / ケモカインレセプター阻害剤 / AK60 / E913 |
研究概要 |
本研究の目的として既存の抗HIV剤とは全く異なる新たな作用点を持つ抗HIV剤であるCCR5阻害剤の臨床応用のための基礎研究、およびCCR5阻害剤/ケモカイン/CCR5の相互作用解析から細胞の機能・シグナル伝達メカニズム解明を行った。 14年度は、2001年に報告したケモカインレセプター(CCR5)をターゲットとした新規の抗HIV剤であるSDP誘導体(E913,Maeda & Mitsuya JBC 2001)の研究成果を発展させ、E913よりも薬理動態に優れ、抗HIV活性も約100倍強力である新規SDP誘導体(AK602)の開発に成功、この化合物が動物モデル(hu-PBL-SCID)の系で強力な抗HIV活性を示すことを明らかとした。併せてAK602は既存の抗HIV剤である逆転写酵素阻害剤(RTIs)やプロテアーゼ阻害剤(PIs)と全く交差耐性を認めないことを明らかにした。 さらにCCR5に関連する分子間の相互作用解明のため放射線ラベル化(^3H)化合物を作成、これらを用いた解析で、AK602は強力なCCR5との結合親和性を持ち、HIVエンベロープ蛋白(gp120)とCCR5との結合を強力に阻害すること、さらにCCR5の細胞外ドメインであるECL2のC端側に結合し、ケモカイン、特にRANTESの生理的作用にはわずかしか影響を与えない結合様式をとっていることなどを明らかにした。 本研究の意義として、AK602はすでに本年中に臨床試験を開始する予定にあり、臨床導入されれば薬剤耐性HIVに対する治療の上で非常に有効な方途となると期待される。さらにCCR5・ケモカイン・HIV及び薬剤(CCR5阻害剤)間の相互作用の解析で得られた知見はケモカインを介した細胞内シグナル伝達のメカニズム解明、さらには生体への影響の少ない新たな薬剤開発の上での開発戦略として有効であると期待される。
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