研究課題/領域番号 |
14021125
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
田辺 和桁 (田辺 和裄) 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40047410)
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研究分担者 |
服部 哲也 大阪工業大学, 工学部, 講師 (00288755)
美田 敏宏 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80318013)
河合 覚 (川合 覚) 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (70275733)
金子 明 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60169563)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
53,000千円 (直接経費: 53,000千円)
2005年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2003年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2002年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | マラリア / 抗原 / 多型 / 集団遺伝 / SNP / タンザニア / Plasmodium falciparum / msp1 / 連鎖不平衡 / Plasmodium flaciparum / 進化 / バヌアツ / Plasmodium vivax / 遺伝子 / MSP-1 |
研究概要 |
マラリアは何度でも感染し、防御免疫が容易には成立しない。この現象にはマラリア原虫の抗原多型が密接に関わる。抗原多型は免疫回避機構の解明、また有効なワクチンの開発に関わる重要な究課題である。本研究では世界各地のマラリア原虫(Plasmodium falciparum,及びP. vivax)集団における遺伝子多型を集団遺伝学的に検討し、ワクチン候補抗原の多型発生と維持の機構の解明を目指した。 1.南西太平洋バヌアツのP. falciparum集団では少なくとも過去35年間、新しいSNPsがmsp1などの表面抗原遺伝子では発生しないこと、しかし、反復配列多型は急速に発生することを認めた。さらに、msp1遺伝子のSNPsの大陸間比較から、多数のSNPsが現生P. falciparum集団の世界各地への分岐以前のもの(アフリカ大陸からの拡散前)であることが推定された。これはmsp1遺伝のSNPsは急速には発生せず、長期間、安定であること示唆する。また、調べたどの原虫集団においてもmsp1遺伝子がハウスキーピング遺伝子群よりも高い塩基多様度を保っていた。これはmsp1遺伝子が平衡選択を長期間受けていることを示唆する。 2.msp 1遺伝子座位には多くの対立遺伝子が存在し、そのどれもが地域特有であった。P. falciparum msp 1遺伝子内の多型サイト間における連鎖不平衡の解析から、組換えによる新規対立遺伝子の創出が示唆された。これはP. vivaxのmsp 1でも認められた。以上は、msp1の新規対立遺伝子の創出には有性生殖組換えが深く関わることを示唆する。
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