研究課題/領域番号 |
14021130
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
裏出 良博 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究部長 (10201360)
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研究分担者 |
池田 真行 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究員 (10288053)
江口 直美 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究副部長 (10250086)
KUBATA B. K (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究員 (30291032)
井上 豪 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20263204)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2002年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | リーシュマニア症 / シャーガス病 / アフリカ睡眠病 / トリパノソーマ / プロスタグランジン F_<2α> / アルド・ケト還元酵素遺伝子ファミリー / 旧黄色酵素遺伝子ファミリー / X線結晶構造 |
研究概要 |
我々は、リーシュマニア症の病原寄生虫であるLeishmania majorやシャーガス病の病原寄生虫であるTrypanosoma cruziが、哺乳類の代謝系とは薬剤感受性の異なるプロスタグランジン(PG)生合成系を持つことを発見した。そして、L.majorのPGF_<2α>合成酵素のcDNAをクローニングし、大腸菌を用いて遺伝子組換え型酵素の発現と精製を行なった。その結果、本酵素が、我々が既に同定したアフリカ睡眠病の病原寄生虫であるT.bruceiのPGF_<2α>合成酵素と同じアルド・ケト還元酵素遺伝子ファミリーに属する分子量34,000蛋白質であり、T.bruceiのPGF_<2α>合成酵素に対する抗体に対して免疫交差性を示すことを見い出した。そして、RT-PCRとウェスタンブロット法を用いて、本酵素はL.major、L.donovani、L.tropica等の旧世界リーシュマニアには存在するが、L.mexicanaやL.amazonensis等の新世界リーシュマニアには存在しないことを証明した。さらに、大腸菌を用いて発現したT.bruceiのPGF_<2α>合成酵素の結晶化に成功し、大型放射光施設SP-ring8でのX線回折データの収集を行ない、2.6Å分解能の結晶構造を決定した。その結果、本酵素の全体構造は、アルド・ケト還元酵素遺伝子ファミリーに共通に認められるTIMバレルであるが、触媒部位付近は非常に特徴的な構造を持つことを明らかにした。さらに、T.cruziのPGF_<2α>合成酵素の精製とcDNAクローニング、および、大腸菌を用いた遺伝子組換え型酵素の発現と精製を行なって、本酵素が旧黄色酵素遺伝子ファミリーに属する分子量42,000のフラビン蛋白質であることを証明した。
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