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原虫における鉄硫黄タンパク質の生合成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14021134
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

野崎 智義  国立感染症研究所, 寄生動物部, 室長 (60198588)

研究分担者 ALI Vahab  国立感染症研究所, 寄生動物部, 流動研究員
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード赤痢アメーバ / 鉄硫黄クラスター / 抗酸化 / フェレドキシン / システイン / 呼吸 / 酸化還元 / 電子伝達
研究概要

鉄硫黄タンパク質は細菌から高等真核生物に至るまで幅広く存在する普遍的なタンパク質であり、呼吸・電子伝達・酸化還元・窒素同化などの重要な代謝反応に関与するとともに、鉄や酸素のセンサーとして機能する。我々は腸管内寄生性嫌気性原虫である赤痢アメーバにおける鉄硫黄クラスター合成の役割と他種生物との相違を分子レベルで明らかすることを目的として研究を行った。第1の成果として、鉄硫黄クラスター生合成に関与するタンパク質遺伝子を同定し、以下の重要な原虫特異性を発見した。(1)赤痢アメーバは重複した鉄硫黄クラスター合成経路をもたず、2種の触媒タンパク質nifS/iscS/sufSと1種の足場タンパク質nifUのみを有した。(2)触媒コンポーネントと予想されるEhMCS1/2の2種のタンパク質は、他種のnifS/iscS/sufSと僅か20%以下の低い同一性しか示さず、哺乳動物、植物、ハエのモリブテン補酵素サルフレース(MCS)のアミノ末端半分に30%の同一性を示す不完全な2種類のタンパク質アイソタイプとして存在した。(3)足場タンパク質であるnifU/iscU/sufUは窒素固定菌、嫌気性細菌などと共通のドメイン構造・高い相同性を示した。第2の成果として、足場タンパク質NifUの組換え体の合成を達成した。組換えNifUは420nmと470nmに特徴的な吸収をもち、2Fe2S鉄硫黄クラスターが転移機構に関与することが示された。第3の成果として、原虫粗抽出液から触媒活性を分離することに成功した。その結果、我々がこれまでの研究してきたシステイン合成酵素、メチオニンガンマリアーゼがこの活性と一致することが明らかになった。以上の研究により、赤痢アメーバと他種生物の鉄硫黄クラスター生合成機構の間には明瞭な相違が存在することが示された。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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