研究課題/領域番号 |
14022242
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
福田 正弘 長崎大学, 教育学部, 助教授 (60149929)
|
研究分担者 |
牧野 一成 佐世保工業高等専門学校, 助教授 (00173724)
平岡 賢治 長崎大学, 教育学部, 助教授 (10315210)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 社会科 / 数理 / 数理教育 / 社会認識 / 社会科教育 |
研究概要 |
本年度は、社会科及び社会系教科における数理教育の教材開発を行うための基礎的条件を明確にするため、(1)社会科教科書の分析、(2)外国調査、(3)数理を活かす社会科学ベースの社会科授業プラン、(4)種々の条件下での実験授業を行った。 (1)では、小学校と中学校の両学校種で発行されている4社の教科書について行った。その結果、現行教科書の構成では、数理的発想を活かした社会認識の育成は教師の力量に左右される面が大きく、教科書が有効な役割を果たしているとは必ずしも言い難いということが明らかになった。(2)では、アメリカ合衆国で問題解決学習における社会科と数学の統合を唱えているWCUのRose氏と研究交流をし、日米合同研究プロジェクトを開始する運びとなった。(3)では、歴史学、地理学、社会学の分野で授業プランを作成した。特に、歴史授業は、考古学による研究成果を採り入れて、文書資料のない古代の我が国の人口を生徒に推計させようとする高等学校日本史の授業である。(4)では、この歴史授業を含め、3つの実験授業を行った。歴史授業では、生徒の持つ社会科と数学の関係イメージに大きくに影響を与える結果になったものの、他の通常の社会科授業では、必ずしも数理的把握を深め切れなかった。これらの研究結果から、現行の社会科及び社会系教科の枠組みの下では、数理的認識を育てようとするには限界があることが明らかとなった。 今後、本研究では、1)社会科学と社会科授業の垣根を取り払う単元開発、2)そうした単元の学習を根拠付ける社会・数理の統合教科の構想、3)アメリカの学校と始まった国際交流による社会科数学統合教育プロジェクトの推進に取り組んでいきたい。
|