配分額 *注記 |
35,400千円 (直接経費: 35,400千円)
2005年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
2004年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2003年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2002年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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研究概要 |
1.実物資料(i)長さ計熱膨張率測定器を設計試作し,明治初期の折衷尺,量地尺について実測し,17×10^<-6>/℃の妥当な値を得た(日本初の実測結果).(ii)質量(1)幕末渡来のオランダ系,(2)明治期の貫系,(3)昭和初期のキログラム系,それぞれの分銅群および(4)江戸期・後藤家の基準分銅群の質量を精密に実測し,系列としての不確かさを検証した.また,後藤家の基準分銅群の一部については分銅の体積も実測し,密度を算出した.(iii)体積昨年度は京枡の基準枡「御本枡」について実測を行ったが,今年度は「御本枡」以外の京枡および特徴ある地域(高田藩,藤堂藩,紀州,甲州,沖縄など)の枡の内容積を実測した.(1)京枡については昨年度より更なる考察を加えることが出来た.昨年度は当時枡作製に使われた物差し1尺の長さを考察したが,実測した古尺の精度を考えると,それぞれの枡の縦と横の長さの違いは枡作製時の誤差と考えられるという結論に達し,「御本枡」については枡に刻まれた寸法通りに作られ,それ以外の京枡においては内容積を一定にするために深さが調整されたものと考えられる.(2)地方の1升枡については実測した殆どの枡の内容積が京枡と変わらないように作られていた.枡の縦と横の長さについても考察を進めた.(3)沖縄の粟を測る1合枡は普通の1合枡と違って縦と横の長さが大きく,深さが浅い特殊な枡であった. 2.地域研究沖縄北海道およびフランス(i)沖縄につき先年度に聴取した歴史情報の考察を進めた.(ii)北海道の開拓期以来の計量制度の変遷を実地に調査した.(iii)先年度の成果に加えてパリ天文台,マルセイユ博物館の文書および実物を点検し,メートル法計量の起原に関し新知見を得た. 3.文献研究北海道大学附属図書館と北海道開拓記念館で,幕末・明治期の文献を閲覧し,複写した.維新期・開拓期の計量の思想・実技の情報を得た.
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