研究課題/領域番号 |
14023206
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田中 鶴代 東京農工大学, 工学部, 助教授 (30113369)
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研究分担者 |
真貝 哲夫 東京農工大学, 工学部, 助手 (90282813)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 科学・技術史 / 繊維 |
研究概要 |
この研究の目的は繊維博物館が所蔵する繊維関係道具・機械類、特に組ひも機・手織機について保存・修復・復元・資料の作成などを行うことである。当博物館では23年前から市民参加のサークル活動が行われており、その中で生糸の繰糸・機織・組ひも・ひも結び等の技術の伝承がなされている。また平成11年には繊維企業で技術を培ってきた人々を中心として「繊維技術研究会」が組織され、繊維機械類の整備が行われている。これらの人々の支援のもとに、平成14年度は組ひも機の保存・修復を行い、その成果を平成15年4月23日〜27日に開催された第60回繊維博物館特別展「日本のわざ-組む・結ぶ・織る-」において公開した。この特別展の際には特定領域研究「江戸のモノづくり」総括班の支援を受けた。続いて同年6月23日〜8月31日に国立科学博物館で開催された特別展「モノづくり日本 江戸大博覧会」に繊維博物館所蔵の内記台(江戸後期に考案されたからくり仕掛けで糸を組む道具)を出展した。 平成15年11月5日〜9日に開催された第61回繊維博物館特別展「天然と技の出会い」においては以前より手紡ぎの技術に関して当博物館と連携して研究を続けている「江戸のモノづくり」AO4班の中澤 賢信州大学名誉教授による研究成果も実演公開した。 さらに繊維博物館で多数所蔵している15/100に縮尺して作成された手織機の復元模型について、この模型の製作者が日本各地の手織機の調査を行った当時から約20年が経過していることから、この模型のモデルとなった手織機の実態調査を行った。その結果60台の模型のうち、原機が以前と同じところで所有されているものが87%で、そのうちの1/3は現在でも実際に織ることができる状態であることが分かった。また操業を停止した工房の手織機などは保存会等で技術が伝承されていた。この調査を通じて得られた手織機原機所在地からの情報をもとに「日本の手織機便り第1号」を作成し配布した。今後この手織機ネットワークを通じて、日本各地の手織機の修復・復元・調査等に協力していく予定である。
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