配分額 *注記 |
43,400千円 (直接経費: 43,400千円)
2005年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2003年度: 19,600千円 (直接経費: 19,600千円)
2002年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
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研究概要 |
1.調査画像のデジタル化 キリシタン関係絵画に関するX線画像、エミシオグラフィー、カラー画像、近赤外線画像、紫外線蛍光画像なとの調査データのデジタル化、明治初期油彩画の絵具顔料分析に関する顕微鏡画像のデジタル化、東京藝術大学所術館所蔵明治初期油彩画のX線透過画像のデジタル化などを実施した。これらのデジタル画像の共同利用が図れるように整理した。 2.文化財の科学的調査 東京国立博物館所蔵「世界図(ブラウ作,フィッセル改訂)」2鋪に関して、紫外線蛍光、赤外線反射、X線透過影、損傷地図の作成を行い、製作過程の解明や後年の修理内容の推定を試みた。 東京国立博物館所蔵及び長崎県南有馬町教育委員会所蔵の「キリシタン遺物」に関して、X線透過撮影,蛍光線分析、走査型電子顕微鏡観察を行い、比較検討を行った。 東京国立博物館所蔵「蘭方医療器械」に関して、X線透過撮影,蛍光X線分析調査、走査型電子顕微鏡観察を行い、国産品と輸入品との区分を試みた。 これらの調査を通じて、技術黎明期における関連作品との比較検討を行い、材料と製作技術の解明を進めた。キリシタン絵画あるいは幕末・明治初期の絵画技術が、西欧絵画に対していかなる関係であったのかを材料と技術の側面から明らかにした。 3.海外調査 イタリア(ヴァティカン博物館,ローマ国立博物館,カピトリーニ博物館,クリプタ・バルビ)およびボルトガル(ベレン文化センター,シアード美術館,国立考古学博物館)において、メダイなどキリシタン遺物の調査を行った。 4.研究成果の公表 文化財保存修復学会におけるポスター発表,著作物への執筆を行った。また、東京国立博物館内において「特集陳列大航海時代のキリシタン遺物」を開催し、重要文化財を含む54点を一般公開した。
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