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江戸時代の漆喰材料、技法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14023245
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 人文・社会系
研究機関独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所

研究代表者

石崎 武志  独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 保存科学部・物理研究室, 室長 (80212877)

研究分担者 孫 喜山  鳥取環境大学, 環境情報学部, 助手
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード漆喰 / 江戸時代 / 鏝絵 / 蛍光X線 / 顔料分析 / 人工群青 / 材料 / 技法 / 粒度分布 / 間隙構造 / 施工性
研究概要

本年度の研究成果は、江戸時代の鏝絵職人の伊豆の長八(入江長八)の鏝絵作品製作技法に関する調査を行ったことである。調査は、光学顕微鏡による粒度分布などの特性調査、ポータブル型蛍光X線装置(EDAX社製 XT-35)による顔料分析を中心に行った。
調査の結果から、例えば漆喰で作成した屏風「舞」の背景部分は、下部には砂などの粗粒成分が多く、上部に行くに従って、粘土など細粒成分が多くなっていることがわかった。この手法により、背景のグラデーションが効果的に表されていると考えられる。
また、ポータブル型蛍光X線装置により、例えば「相生の松」の作品ではすべての測定箇所から鉛(Pb)が検出された。どんな化合物であるかは不明であるが、白色材料として彩色下地層に用いられている可能性が高いこと、太陽を描いた赤色部分からは大量の水銀(Hg)が検出され、水銀朱などの顔料が使われていると考えられこと、女性の衣の赤色からはHgはまったく検出されず、Pbが比較的多く検出されており、Pb系赤色材料を用いている可能性があることなどがわかった。また女性の衣の青色から検出された元素はPbおよび少量のカルシウム(Ca)、鉄(Fe)、銅(Cu)だけである。人工群青(ウルトラマリン)あるいは有機染料による着色が考えられることがわかった。
また、本年度は、最終年度であるので研究成果報告書を作成した。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ishizaki, M.Takami, J.Grunewald, R.Plagge et al.: "Deterioration mechanism of stone and earthen walls in historical village of Hokkaido"Proceedings of the 2nd International Conference on Building Physics. 1. 283-290 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Ishizaki, T., Grunewald, J., Plagge R., Fechner, H.: "Experimental study of water redistribution measurement in the model earthen wall and its numerical analysis"Proc. of 11th International Symp. on Building Physics. 1. 576-584 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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