研究課題/領域番号 |
14026025
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
改正 恒康 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (60224325)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 遺伝子欠損マウス / Toll様受容体 / イミダゾキノリン / MyD88 / 樹状細胞 / インターフェロンα |
研究概要 |
有効な抗腫瘍免疫を成立させるには、自然免疫を活性化させることが重要である。自然免疫の担当細胞である樹状細胞は、Toll様受容体(TLR)を介した刺激により、活性化され、IL-12などのサイトカインを分泌するとともに、CD40などの補助機能分子の発現を増強する。これまでに同定されているTLRのリガンドは、主に病原微生物由来の構成成分であるが、合成小分子の方が、生成過程が簡便で、かつ、副作用が少ないので、抗腫瘍免疫への応用の際には、有用性が高いと考えられる。本研究では、合成小分子の中から、抗腫瘍免疫に有効と考えられる、アジュバント活性の強い分子をToll様受容体、Toll様受容体のアダプター分子MyD88の遺伝子欠損マウスを用いて探索した。その結果、抗ウイルス薬イミダゾキノリン誘導体のアジュバント活性がMyD88欠損マウス、TLR7欠損マウス、およびそれらのマウス由来のマクロファージ、樹状細胞において欠如していることを見出した。また、イミダゾキノリン誘導体でヒト樹状細胞亜集団、骨髄樹状細胞(MDC),形質細胞様樹状細胞(PDC)を刺激した。どちらの樹状細胞も刺激により、生存率を上昇させ、補助機能分子の発現を増強した。しかし、MDCにおいては、IL-12産生が誘導されたが、PDCにおいては、インターフェロンα産生が誘導された。すなわち、TLR7リガンドによって誘導されるサイトカイン産生パターンが樹状細胞サブセットによって異なることを明らかにした。
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