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がんに発現する精子タンパクとその免疫原性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14026030
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関岡山大学

研究代表者

小野 俊朗  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50185641)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
キーワード精子タンパク / がん / RT-PCR / CT抗原 / mRNA / 卵巣癌 / アストロサイトーマ
研究概要

われわれは新規ヒトがん・精巣(CT)抗原の一つであるOY-TES-1を同定した。これは精子アクロソーム内プロアクロシン結合タンパクsp32前駆体のヒトホモログ遺伝子である。OY-TES-1の知見をもとに、既知のいくつかの精子タンパク遺伝子についてRT-PCR法、リアルタイムRT-PCR法で正常組織での発現を、また、RT-PCR法でがん組織での発現を検討した。これらの中でAKAP110/AKAP3、NYD-sp10/RFX4、acrosinなど、がんにも発現するものがあった。特にAKAP110/AKAP3は肺癌で2/11(18%)、腎癌で4/10(40%)、卵巣癌で15/54(8%)、アストロサイトーマで12/46(26%)に発現していた。また、NYD-sp10/RFX4はアストロサイトーマで高頻度に発現していた(13/40,33%)。卵巣癌でのAKAP110/AKAP3の発現と粗織分化度、及び臨床病期との間にはよい相関がみられた。低分化型の卵巣癌では、むしろAKAP110/AKAP3 mRNAが発現している症例の方が発現していない症例に比し、overall surbibal、progression-free survival共に有意に高いことが示された。すなわちAKAP110/AKAP3 mRNAの発現は卵巣癌では良好な予後因子であることが示唆された。現在AKAP110/AKAP3組み換えタンパクを作製し、血清学的な解析を行っている。RFX4は転写因子RFXファミリーの一つとし2種類のスプライスパリアントがデータベースに登録されている。アストロサイトーマについて詳細に解析た結果、新たに3種類のスプライスバリアントを同定した(RFX4C、RFX4D、RFX4E)。RFX4Dはアストサイトーマの他、正常脳組織にも弱いながらも発現がみられ、いわゆるcancer/testis/brain(CTB)抗原と考えれた。RFX4-Eは他のバリアントに比し、3'端が大幅に欠損し、RFX4遺伝子に特徴的ないくつかのドメインを有していない。RFX4Eは正常脳には発現せず、アストロサイトーマにのみ発現していた。しかも発現陽性の13例のうち12例がGII及びGIIIであり、RFX4-Eの発現は悪性度に相関していた。さらに、SEREX法でTSGA10(NYD-SP7)を、バイオインフォーマティクスでGAPDH2をそれぞれ見いだした。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ota, S.: "Cellular processing of a multiblunted lysine core with tumor antigen Peptide and Presentation of peptide epitopes recognized by cytotoxic T-lymphocytes on antigen preseinting cells"Cancer Research. 62. 1471-1476 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Hata, H.: "Occurrence of tumor antigen pRL1a specific CD8 T cells in spleen cells from syngeneic BALB/c, semiallogeneic (BALB/c x C57BL/6)F1 and allogeneic C57BL/6 mice"Int. J. Oncol.. 20. 1019-1025 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Uenaka, A.: "A cryptic T lymphocyte epitope on a murine sarcoma Meth A generated by exon extention as a novel mechanism"J. Immunology. (In press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Uemura, M.: "Identification of the antigens predominantly reacted with serum from patients with hepatocellular carcinoma"Cancer. (In press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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