研究課題/領域番号 |
14026047
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
樗木 俊聡 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (50233200)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2002年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | IL-15 / IL-2 / CTL(Tc1) / Tc2 / IFN-γ / IL-4 / メモリーT細胞 / NKT |
研究概要 |
抗原特異的CTLの誘導におけるIL-15機能の分子基盤を解明する目的で以下の実験を行った。 1)CTLの誘導におけるIL-2とIL-15の役割の解明 当初の目的どおり、MHCクラスI拘束性の抗原ペプチド特異的なTCRを発現するIL-2欠損マウス(P14TCR-IL-2KO)とIL-15欠損マウス(P14TCR-IL-15KO)を作製し、それぞれのマウスの脾細胞を抗原ペプチドで活性化しCTLの誘導能を検討した。興味深いことに、P14TCR-IL-2KOマウスにCTLの誘導不全が観られたが、P14TCR-IL-15KOマウスではコントロールマウスと遜色のないCTLが誘導された。さらにIFN-γとIL-4の生産を検討した結果、P14TCR-IL-2KOマウスから誘導したCTLはIFN-γの生産が著しく低下していたが、IL-4の生産はコントロールマウスと同様にほとんど観られなかった。対照的に、P14TCR-IL-15KOマウス由来のCTLはIL-4の生産が有意に亢進していた。これらの実験結果は、CTL(Tc1)の誘導にはIL-2が重要であるがTc2への分化にはIL-15が積極的に関わっていることを示している。今後はIL-2/IL-2RとIL-15/IL-15R刺激により活性化されるシグナル伝達経路の違いを明らかにすることで、より効率的にCTL(Tc1)/Tc2を誘導する方法を確立したい。 2)骨髄キメラマウスの作製および解析 CD8^+メモリーT細胞の誘導に重要なIL-15生産細胞を同定する目的で野生型マウスとIL-15欠損マウス間で骨髄キメラマウスを作製し解析した。その結果、CD8^+メモリーT細胞の誘導には抗原提示細胞の生産するIL-15が、一方NKT細胞の分化には上皮細胞由来のIL-15がそれぞれ必須であることが証明された(論文作製中)。
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