研究課題/領域番号 |
14028012
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
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研究分担者 |
佐藤 充治 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40332621)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | ES細胞 / Oct-3 / 4 / 未分化状態 / 転写因子 / Rex-1 |
研究概要 |
ES細胞の未分化状態維持に必須の転写因子を同定することを目的とし、Rex-1遺伝子の転写調節領域に結合する因子Roxのクローニングを試みた。Rex-1遺伝子は、ES細胞、EC細胞などの未分化細胞特異的に発現し、転写因子Oct-3/4による発現制御を受けることが分かっている。一方でOct-3/4の結合配列のすぐ上流側の配列も転写調節に重要であることが示され、実際その配列上に結合する因子が存在していることも示されたが、その因子の実態は不明であった。 Oct-3/4が他の因子と協調して転写活性化因子として機能することから、我々は、上記の配列に結合する因子こそが、Oct-3/4と協調して機能する因子ではないかと考え、その同定を行った。等電点電気泳動とSDS-PAGEとを組み合わせて蛋白の分離を行い、ゲルからペプチドを回収して、活性の再生をこころみた。EMSAによってDNAへの結合能を調べ、目的の配列に特異的に結合するペプチドを同定した。さらにLC-MASを用いてペプチドの内部配列情報を得、このペプチドをコードする遺伝子を同定した。in vitro translationシステムを用いて同定した遺伝子の遺伝子産物を作成したところ、この因子が確かにRex-1遺伝子の転写調節領域内の配列に特異的に結合し、F9細胞だけではなく、ES細胞でも発現していることが確認された。ES細胞の未分化状態維持におけるこの因子の役割をさらに解析するため、ES細胞におけるnull mutantの作製を開始し、Oct-3/4との相互作用、分化状態による修飾の違いなどについても解析を進めている。
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