• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

膜ドメインとしての脂質滴に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14028028
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関名古屋大学

研究代表者

藤本 豊士  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50115929)

研究分担者 向後 寛  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20282387)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード脂質滴 / ADRP / 欠失ミュータント
研究概要

脂質滴は全ての細胞に存在する構造である.内部はコレステロールエステルとトリグリセリドが様々な比率で存在し,表層はフリーコレステロールを含む燐脂質一重層で形成されている(Tauchi-Sato et al., J.Biol.Chem.,277:44507-44512,2002).脂質滴は細胞内コレステロール濃度調節に関わり,形質膜のコレステロール濃度を通じてシグナル伝達に影響を与えると考えられている.しかし脂質滴に蓄えられる脂質量の調節機構は明らかでない.さらに脂質滴表層は特異な脂質組成を持つ膜領域とであり,シグナル伝達に関連する種々の機能分子が集中している可能性があるが,脂質滴を構成する分子についての知見は乏しい.我々は上記2つの観点から脂質滴の機能を解明するため,(1)脂質滴特異的な蛋白質であるADRPについて検索し,また(2)脂質滴蛋白質の網羅的解析を行った.
ADRPの欠失ミュータントの解析により,ADRPの脂質滴へのターゲッティングはN末の181アミノ酸またはC末の150アミノ酸のいずれかで足りることが明らかになった.両者に重複する領域はなく,また両者とも全長のADRPと同様に新たな脂質滴形成を誘導した.さらにADRPの超微局在を凍結レプリカ標識法で検索すると,単一のエピトープが脂質滴表層の凸面,凹面,さらに中央を横断する割断面のいずれにも認められた.これらの結果はADRPが多くの膜分子と異なる性質を持ち,脂質滴の調節に関わることを示唆する.一方,精製脂質滴画分の質量分析法による解析を行ったところ,ADRPや中性脂質代謝に関わる複数の酵素などの他,多数の機能既知・未知の蛋白質が存在することが判明した.この結果は脂質滴の新たな機能を示唆するものであり,生化学的方法と遺伝子導入・ノックダウンによる機能解析を進めている.

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Torihashi, S., T.Fujimoto, C.Trost, S.Nakayama: "Calcium oscillation linked to pacemaking of interstitial cell of Cajal ; requirement of calcium influx and localisation of TRP4 in caveolae"J.Biol.Chem.. 277. 19191-19197 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Wang, Y., K.Yamaguchi, T.Wada, K.Hata, X.Zhao, T.Fujimoto, T.Miyagi: "Close association of the ganglioside-specific sialidase Neu3 with caveolin in membrane microdomains"J.Biol.Chem.. 277. 26252-26259 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Tauchi-Sato, K., S.Ozeki, T.Houjou, R.Taguchi, T.Fujimoto: "The surface of lipid droplets is a phospholipid monolayer with a unique fatty acid composition"J.Biol.Chem.. 277. 44507-44512 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Mbius, W., Y.Ohno-Iwashita, E.van Donselaar, V.Oorschot, Y.Shimada, T.Fujimoto, H.Heijnen, H.Geuze, J.W.Slot: "Immunoelectron microscopic localization of cholesterol using biotinylated and non-cytolytic perfringolysin O"J.Histochem.Cytochem.. 50. 43-56 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Kogo, H., K.Ishiguro, S.Kuwaki, T.Fujimoto: "Identification of a splice variant of mouse caveolin-2 mRNA encoding an isoform lacking the C-terminal domain"Arch.Biochem.Biophys.. 401. 108-114 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi