研究課題/領域番号 |
14028068
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
横山 和尚 理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 室長(副主任研究員)待遇 (80182707)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | F9細胞 / レチノイン酸 / p300 / ATF2 / JDP2 / ヒストン脱アセチル化 / HDAC3 / ヒストンシャペロン |
研究概要 |
胚性腫瘍細胞F9のレチノイン酸(RA)による原始内胚葉への分化誘導においてJDP2はATF-2と分子会合してp300とATF-2によるc-Jun遺伝子のトランス活性化を抑制することを明らかにしてきた。本年度はJDP2のドミナントネガティブ変異体を用いてRAによるF9分化誘導の影響を調べ、JP2はRAによるF9の分化誘導を抑制することを明らかにした。JDP2のドミナントネガティブはこの活性を消失していた。JDP2のノックアウトコンストラクトを用いてES細胞を樹立した。またJDP2のRNAiコンストラクトを構築し、この両者を用いてKOマウスの作出、ノックダウン細胞の作出を通じてその生理活性を検討している。GST-JDP2の融合蛋白質を用いてヒストン脱アセチル化活性を検索し、JDP2はHDAC3をリクルートするだけでなくJDP2それ自身がコアヒストンと結合し(H3への親和性が高い)、p300やATF2のアセチル化能を抑制していることを明らかにした。その活性ドメインは変異体を用いた解析よりbZipの近傍のN末側に存在し、HDAC3をリクルートするドメインとは異なっていた。以上よりJDP2はコンプレッサーのNCoR1やSMARTを介してHDAC3をリクルートするのみならずコアヒストンと結合してp300とATF2のHAT活性を抑制している活性をを有し、「ヒストンシャペロン」と命名した。今後はまたJDP-2のF9のみならず胚性幹細胞における生理機構の解明を行い、更に分化誘導時ATF-2と結合するX遺伝子の同定を予定している。
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