研究課題/領域番号 |
14030077
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
安達 正晃 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70240926)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2002年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | アポトーシス / sulindac / 放射線照射 / ERK / TNF / BAD / BH3-only 蛋白質 |
研究概要 |
1.BADの機能解析 Bcl-2ファミリー分子の一つであるBADのBH3ドメインは、Bcl-XL,Bcl-2と会合するために必須の領域であり、それらの機能阻害によりアポトーシスを誘導することが推測されている。BH3ドメインで良く保存されているアスパラギン酸の点突然変異をもつ分子BAD D119Gの生物学的特性を解析した結果BAD D119G分子は、Bcl-2と結合できないにも関わらず野生型と同様のアポトーシス誘導効果を保持していることが明らかとなった。したがってBADによるBcl-2機能阻害は、アポトーシス誘導にはあまり寄与しておらず、このことから、Bcl-XLが高発現している癌細胞にBADが選択的に働くことが期待された。 2.TNFの増強薬剤 TNFは、多くの癌細胞でアポトーシスを十分誘導できないことが知られている。この理由の一つとしてTNFがアポトーシス誘導シグナルのみならず生存シグナルであるNF-kBのシグナルをも惹起することが考えられている。胃癌細胞株MKN45は、TNF20ng/mlの濃度であっても細胞死がほとんど起こらないが、NSAID sulindac(0.5-1mM)の添加により、著明な細胞死が誘導された。sulindac(0.5-1mM)は、TNFによるNF-kBの活性化シグナルに対する明らかな抑制効果を示した。COX-2阻害作用のみでNF-kB抑制効果のない類似分子indomethacinではこのようなTNF増強効果を認めなかった。このことから、NF-kBのシグナルの阻害により、TNFのアポトーシス誘導能が亢進することが強く示唆された。さらにこの併用療法はMKN45担癌ヌードマウスにおいて、高い坑腫瘍効果を認めた。したがって、sulindac・TNF併用療法は、有効ながん治療となりうるものと思われた。
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