研究課題/領域番号 |
14030083
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
谷川原 祐介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30179832)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 薬物代謝酵素 / ドセタキセル / TS-1 / CYP3A5 / 遺伝子診断 / TaqMan PCR法 / population PK / PD解析 / 下痢 |
研究概要 |
抗がん剤の治療効果や副作用発現には顕著な個人差が認められ、その原因として種々の病態生理学的変動とともに、抗がん剤の解毒代謝を担う酵素の遺伝多型が挙げられる。その結果として、薬物血中濃度が患者間で大きく変動し、薬剤反応性の個人差を引き起こすものと考えられる。そこで本研究では、薬物代謝酵素の遺伝多型と薬物血中濃度を患者毎にモニタリングし、薬理反応強度(副作用および抗腫瘍効果)の個人差を引き起こす要因の解明を進め、よって抗がん剤の個別化投与に応用しうるシステムの開発を目的とする。 抗がん剤代謝に関わる薬物代謝酵素CYP3A分子種のうち、遺伝子変異多型の影響が示唆されているCYP3A5を対象として、一塩基変異多型(SNP)の迅速遺伝子診断法を開発した。対立遺伝子特異的増幅法と蛍光プローブ法を組み合わせたTaqMan PCR法に基づいた本法の信頼性は、シークエンス解析によって確認され、日本人95名のアレル頻度分析結果はCYP3A5^*3が0.47であったが、CYP3A5^*6は検出されなかった。 抗がん剤TS-1による薬理反応強度の個人差を研究する目的で、TS-1投与後の薬物体内動態と薬効・毒性発現を、Population PK/PD解析手法に基づき解析した。国内で実施された臨床試験の患者97症例に加えて、欧米で実施された臨床試験62症例のデータを解析対象とした。その結果、TS-1の副作用のうち、下痢についてGrade 2以上の症例は、日本人では3症例(3%)のみであったのに対し、欧米人では22症例(35%)と顕著に多かった。ロジステイック解析の結果、民族差、性差、用量が重篤な下痢発現のリスク・ファクターとして挙げられた。すなわち、欧米白人は日本人に比べ、また女性は男性よりも、5-FUによる下痢発現の感受性が高いことが示された。
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