研究課題/領域番号 |
14030084
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
竹田 和由 順天堂大学, 医学部, 講師 (80272821)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | NK細胞 / NKT細胞 / TRAIL / IFN-γ / α-galactosylceramide / 血管新生 / 自然免疫 / 特異的免疫反応 |
研究概要 |
我々は、腫瘍細胞にアポトーシスを誘導するTRAIL(tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand)がマウスのNK細胞に発現し、転移や発癌に対する生体防御の一役を担っていることを報告した。この過程でNKT細胞の特異的リガンドであるα-galactosylceramide(α-GalCer)の抗腫瘍効果にNK細胞が重要であることを見いだし、今回NKT細胞およびT細胞による腫瘍拒絶におけるNK細胞の意義を解析した。 1.NK細胞から産生される主なサイトカインはIFN-γである。MHCを欠損した腫瘍細胞にCD70またはCD86を遺伝子導入して、NK細胞にのみ特異的にIFN-γ産生を誘導する実験系を作り、NK細胞から産生されたIFN-γが非特異的な腫瘍拒絶のみならず、その後のT細胞依存的な腫瘍特異的免疫反応による拒絶反応をも誘導しうることを見いだした。これは自然免疫系に属するNK細胞が、特異的な免疫反応の誘導に重要な役割を担っていることを、初めて明らかにした報告である。 2.α-GalCerにより誘導されるIFN-γの産生反応において、NK細胞が継続的なIFN-γ産生の主体であることを明らかにし、さらに抗腫瘍効果が腫瘍細胞に対する細胞傷害ではなく、IFN-γによる血管新生の抑制を介して発揮されていることを明らかにした。従って、NK細胞から産生されるIFN-γは細胞傷害活性の増強、TRAILの発現誘導、腫瘍のTRAIL感受性増強以外にも、血管新生の抑制などにより多機能的に抗腫瘍反応を誘導することが示された。 以上により、NK細胞上に発現するTRAIL、およびこれに深く関与しているIFN-γが抗腫瘍抵抗性において重要な役割を担っていることを、世界で初めて明らかにできたと考えられる。
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