• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

エストロゲン合成酵素の遺伝子多型が酵素活性および乳癌の発生率に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 14031209
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関金沢大学

研究代表者

生水 真紀夫  金沢大学, 医学部附属病院, 助教授 (30226302)

研究分担者 瀬川 智也  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (40301197)
村上 弘一  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (20242555)
井上 正樹  金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10127186)
津川 浩一郎  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (60313657)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードアロマターゼ / 遺伝子多型 / 乳癌
研究概要

乳癌およびその周囲の脂肪組織では健常組織に比較しエストロゲン合成酵素(アロマターゼ)が高発現しており、局所でのエストロゲンが産生が亢進している。このエストロゲンは乳癌の発育・進展に深く関わっている。本研究では、このアロマターゼ発現量を規定する遺伝因子の関与について検討した。5'-RACE法により乳癌粗織からアロマターゼの新規発現プロモーター(I.7)をクローニングした。RT-PCR法による半定量では、乳癌組織のアロマターゼcDNAの39-54%がこの新規promoterからの転写によるものと推定された。このプロモーターの発現は、乳癌の周囲の脂肪組織にもみられたがその発現量は乳癌に比して低かった。さらに、このプロモーターにあるGATA binding siteにGATA-2がおもに結合し、転写を正に調節していることを、各種のプロモーターコンストラクトを用いたtransfection、DNA footprintingおよびelectromobility shift assayにより確認した。従って、この新規プロモーターはおもに上皮細胞に発現する転写因子により調節されており、この新規プロモーターはがん周囲の間葉由来の細胞ではなく、上皮由来の乳癌細胞に特異的に発現するプロモーターと考えられた。がん細胞自身が合成したエストロゲンは、周囲の脂肪細胞で合成され拡散により運ばれてくるエストロゲンに比し効率よくがん細胞自身の発育を促進すると考えられることから、今後はこの新規プロモーターを中心にがん細胞自身のアロマターゼ発現について検討する必要があると考えられた。そこでこのプロモーター領域の再シークエンスを行いSNP侯補領域を同定した。現在、Light cyclerを用いてこれらの部位のSNPを検索するためのシステムを開発している。また、倫理委員会の承認を受けて、連結可能匿名化をおこなった乳癌患者および対照者の血液サンプル(おのおの100名をめざしている)を収集中である。この遺伝子多型と乳癌との関連について現在検討中である。さらに、遺伝的にアロマターゼ発現が亢進している家系の遺伝子解析を行い、アロマターゼ遺伝子近傍の染色体微少逆位によって本症が生じたものであることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shozu, M., Sbastian, S., Takayama, K., Hsu, W.-T., Schultz, M., Neely, K., Bryant, M., Bulun, S.E.: "Prepubertal gynecomastia due to estrogen excess associated with novel gain-of-function mutations affecting the aromatase gene"New Engl J Med. (in press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Sebastian, S., Takayama, K., Shozu, M., Bulun, S.E.: "Cloning and Characterization of a Novel Endothelial Promoter of the Human CYP19 (Aromatase P450) Gene that Is Up-Regulated in Breast Cancer Tissue"Mol Endocrinol. 16. 2243-2254 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Shozu, M., Sumitani, H., Segawa, T., Yang, H.-J., Murakami, K., kasai, T., Inoue, M.: "Over-expression of aromatase P-450 in leiomyoma tissues is driven through the promoter I.4 of aromatase P-450"J Clin Endocrinol Metab. 87. 2540-2548 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi