研究課題/領域番号 |
14033225
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
薮田 紀一 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10343245)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | キナーゼ / Lats2 / Aurora / 中心体 / リン酸化 / M期チェックポイント / Lats1 / Midbody / 癌抑制遺伝子 / Lats / 抗リン酸化抗体 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
申請者は、分裂(M)期チェックポイント制御におけるLats2キナーゼの機能解析を行ってきた。その過程においてLats2が微小管重合阻害剤ノコダゾールで処理した際に特異的なリン酸化制御を受けていることを見つけ、このリン酸化を制御するプロテインキナーゼの一つとして中心体キナーゼであるAurora-Aを同定した。さらに、Aurora-AがLats2の83番目のセリン残基(S83)をリン酸化することを見出した。S83は間期(Interphase)では核内と中心体の両方でリン酸化され、核膜崩壊後は、中心体でのみリン酸化された。特に、そのリン酸化シグナルはProphaseとMetaphaseで強く観察され、このパターンはAurora-Aと酷似している。また、非常に興味深いことに、CytokinesisのときのS83のリン酸化シグナルは中心体から消失し、その代わりにMidbodyにおいて強く観察された。S83が中心体でリン酸化されていたことから、申請者はS83のリン酸化がLats2の中心体局在に影響を及ぼしているのではないかと考え、Lats2の野生型と2つのS83変異体S83C、S83EをHeLa細胞に導入し、その中心体局在を観察した。その結果、S83Cを発現させた細胞では、Lats2の中心体局在率が顕著に低下した(印刷中)。このことは、Aurora-AによるS83のリン酸化がLats2の中心体局在に重要な役割を果たしていることを示唆している。Lats2は中心体に局在することで他の中心体構成蛋白質を効率よくリン酸化して中心体の成熟あるいはスピンドルの形成を厳密に制御していると考えられる。実際、申請者は、S83を含むLats2のN末端領域がもう一つのLatsファミリーで中心体などの分裂装置上に局在することが報告されているLats1のC末端領域と結合することを見つけている。(投稿準備中)。
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