研究課題/領域番号 |
14033243
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中村 太郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30291082)
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研究分担者 |
下田 親 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80047290)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 胞子形成 / Cdc7 / プロテインキナーゼ / 減数分裂 |
研究概要 |
ある遺伝子の周辺で働く遺伝子を取得するためには、完全に機能を失っている変異よりも部分的に機能を失っているような変異株の形質を使うとより効率がいいことが知られている。元々取得されていたspo4-B4変異株とspo4遺伝子破壊株は形質が非常に似ているので、spo4-B4変異株は機能をほとんど失っていると考えられた。そこでspo4遺伝子にin vitroでランダムに変異導入して、20℃では胞子を作ることが出来るが、30℃では作ることが出来ない温度感受性胞子形成欠損変異株の取得をこころみた。約50000のコロニーから約5000の胞子欠損spo4変異株を取得した。そのうち10株は先に述べた温度感受性を示した。取得した全ての変異遺伝子の変異点を決定したところいずれもミスセンス変異でそれらは6種類に分類された。このうち5つについては11個のプロテインキナーゼサブドメインのいずれかに入っていた。また、Cdc7キナーゼファミリーに見られる特徴的なキナーゼインサーションドメイン内に変異が入っているものも1つ見られた。spo4破壊株では前胞子膜形成は全く起こらないことがわかっているが、前胞子膜マーカーであるGFP-Psylを用いて取得した変異株の前胞子膜形成を観察したところ、制限温度で前胞子膜形成が全く起こらないものと前胞子膜形成の開始は起こるが、その後の伸長に欠損があるもののいずれもが含まれていた。このことから、Spo4は第二減数分裂の進行に必要なだけではなく、前胞子膜形成に関与していることが明らかになった。Cdc7キナーゼファミリーが膜形成に関与していることを示した例はこれが初めてである。
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