研究課題/領域番号 |
14034213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西中村 隆一 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員(常勤形態) (70291309)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 腎臓形成 / Sall1 / Wnt / ヘテロクロマチン / ノックアウトマウス / マイクロアレイ / 腎臓発生 |
研究概要 |
腎臓形成に必須であるzinc finger蛋白Sall1がWntのシグナルを増強することを見いだした。Sall1単独では顕著な効果はないが、Sall1存在下にWntの刺激を加えるとWnt応答性ルシフェラーゼの反応が有意に上昇した。この活性はSall1のヘテロクロマチンへの局在と相関した。 さらに他のSallファミリー遺伝子の欠失マウス作成により、Sallファミリーが二量体を形成することが腎臓を含む様々な臓器形成に必須であることも判明した。今後Sallファミリーのヘテロクロマチンへの局在が、どのような機序でおきるのか、どのような蛋白複合体を形成し、臓器形成につながるのかを検討する計画である。また新規遺伝子としてSall4をデータベース上より見出し、cDNAのクローニング及び全ゲノム領域の単離を行った。Sall4のほぼ全域を欠失するノックアウトマウスを作製し、Sall4の個体レベルでの機能解明をめざして解析を行っている。 さらに、新規腎間葉系遺伝子を探索するためにSall1-GFPノックインマウスを作製し、FACSを用いてその胎生期腎臓よりGFP陽性な細胞集団を単離した。このRNAを用いてマイクロアレイで36000個の遺伝子について網羅的検索を行った。その結果Sall1やGDNF、Pax8、FoxD1など腎臓発生に必須な既知の遺伝子や、Raldh2、Unc4.1、Six2、Osr2、PDGFcなどの間葉系遺伝子を多数検出した。また、いくつかの未知の遺伝子も新たに間葉系遺伝子として同定することができた。このように、マイクロアレイとSall1-GFPノックインマウスの組み合わせによる遺伝子探索の系によって、胎生期腎臓における間葉系遺伝子の効率的な同定が可能であることが示された。
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