研究課題/領域番号 |
14034222
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹島 一仁 名古屋大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (20126874)
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研究分担者 |
村松 達夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60166303)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | アフリカツメガエル / 発生生物 / 器官形成 / 遺伝子導入 / エレクトロポレーション / 初期胚 |
研究概要 |
本研究では、簡便性、高効率、即効性、組織低損傷をキーワードに、アフリカツメガエル初期胚から器官形成期、肢芽形成期、変態期までを対象に、各種組織・器官予定運命域から限定細胞集団に多種多様な物質を導入できる技術を確立した。さらに、当該技術の具体的応用例として眼の形態形成研究において新機軸を提案できた。 研究成果1:非接触mRNAエレクトロポレーション法の開発 アフリカツメガエル胚は脆弱なため、ニワトリ胚やマウス胚で一般的に用いられているエレクトロポレーション法(穿刺・接触型)の適用は組織損傷が激しく不適当であった。我々は微小非接触電極および胚固定台を独自に開発し、初期原腸胚以降の胚へ百ミクロンオーダーで領域特異的に各種遺伝子を導入・発現可能にした。さらに、mRNAの直接導入を実施し既存の方法に比べ約120倍の発現効率を達成した。 研究成果2:眼の形成過程で背腹・遠近軸を決定する機構の解析 非接触エレクトロポレーション法を用いて、アフリカツメガエル胚神経板期の予定眼領域に、Bone morphogenetic protein(BMP)、Sonic hedgehog (Shh)、BMPのアンタゴニストであるNoggin等を高効率かつ即効的に異所発現させ、各因子が眼の軸形成に関わる機能、各要素の相互作用等について検討を行った。その結果は脊椎動物胚に基本的と考えられる「眼の軸形成においてBMPが背側、Shhが腹側を規定する」、「BMPとShh両者の間に拮抗作用が存在する」を強く支持し、「眼の形成過程において遠近軸・背腹軸の二軸決定が同時進行で起こる」ことを明らかにした。
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