研究課題/領域番号 |
14034235
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 (2003) 奈良先端科学技術大学院大学 (2002) |
研究代表者 |
高橋 直樹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30179501)
|
研究分担者 |
小島 拓哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90346312)
岡南 政宏 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (70294288)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
|
キーワード | 発生分化 / 動物 / 遺伝子 / 組織 / 発現制御 / ノックアウトマウス / 形態形成 / レンズ / 細胞増殖 / キメラマウス |
研究概要 |
我々が作成したmab21l1とmab21l2ノックアウトマウスの解析の結果、以下のことが明らかになった。 mab21l1ノックアウトマウスホモ個体の眼にはレンズがほとんど形成されていなかったが、レンズ形成過程におけるマーカー遺伝子の解析や、BrdUの取り込みの観察から、ノックアウトマウスにレンズが形成されない原因は、レンズ形成過程における細胞増殖の低下によること、mab21l1ホモの細胞と野生型細胞とのキメラ個体の解析から、mab21l1遺伝子が、レンズでの細胞自律的増殖に関与していることが明らかになった。mab21l1ノックアウトホモ個体の雄には、レンズに加え生殖器の一部である包皮腺の形成異常が観察された。包皮腺の生理学的機能はあまり明らかにされていないが、性フェロモンの分泌に関与しているという報告がある。ノックアウトマウスは野生型のメスともほとんど交配できないが、試験管内受精の結果から生殖細胞の形成は正常であり、不妊の原因は包皮腺形成異常による可能性が示唆された。 mab21l2ノックアウトマウスヘテロ個体は見かけ上正常であったが、ホモ個体は胎生11-13日で死亡しており、眼および体壁の形成異常が観察された。mab21l2ホモ個体ではレンズの完全な消失だけでなく、網膜の異常も観察された。mab21l2ホモ個体胚の体壁は異常に薄く、胎生11-13日の間に内臓ヘルニアが観察されるようになる。それとともに心臓停止、全身の壊死が観察される個体が増加してくる。この体壁の形成異常が致死の原因と考えられる。
|