研究課題/領域番号 |
14034249
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
西駕 秀俊 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60131918)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 脊索動物 / 軸形成 / ホヤ / 遺伝子 / otx / snail / Hox / FISH / ナメクジウオ / Zic / lim |
研究概要 |
1)マボヤのotx遺伝子Hrothの機能を、モルフォリノオリゴヌクレオチド(MO)を用いた翻訳阻害実験により解析した。その結果、Hrothの機能は、脳胞となるべき領域が形成された後の分化に必須であるが、脳胞領域の形成には必要とされないことが分かった。我々は既に、脳胞の細胞系譜でのHrothの発現が32細胞期までに起こる植物半球からのシグナリングに依存していることを示してきた。今回植物半球の内胚葉系譜におけるHrothの発現は、このシグナリングに直接的に関係しないことを明らかにした。前方内胚葉におけるotxの役割について、ホヤと脊椎動物で異なる可能性が示唆された。 2)マボヤのotx遺伝子Hrothの空間的発現の制御機構の解析:Hrothの翻訳開始点の上流約4kbpを含むlacZレポーターコンストラクトをマボヤ受精卵に顕微注入し、卵割期でlacZの発現を調べた結果、上流約4kbpの領域は、卵割期から尾芽胚期のHrothの転写を再現することが分かった。さらにそれぞれ異なった細胞系譜に特異的に転写を司る6つの転写調節領域と、細胞系譜特異的転写を司る転写因子の候補を同定した。 3)我々は既にマボヤのSnail遺伝子Hrsnaを単離し、その発生過程における発現パターンについて報告してきた(Wada and Saiga (1999) Develop. Growth Differ 41,9-18)。今年度、西田研との共同研究で、Hrsnaは脊索の発生運命を抑制すること、このことが間充織細胞から脊索への運命を排除し、間充織細胞としての発生運命の確立に働くことが明らかにされた。 4)Hox遺伝子のクラスター構造とメンバー遺伝子の発現とのコリニアリティがホヤではどの程度保存されているのかを知る目的で、カタユウレイボヤ卵割期胚細胞を用いたFISHの方法を確立した(佐藤研、西方研との共同研究)。
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