研究課題/領域番号 |
14035219
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
片平 正人 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (70211844)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | HIV / アプタマー / 神経分化 / テロメア / テロメラーゼ / 老化 / RNA結合タンパク質 / NMR |
研究概要 |
HIVのTatタンパク質に対して高い親和性を示すRNAアプタマーに関し、Tatタンパク質のアナログ分子(アルギニンリッチモチーフ領域の部分ペプチド)との複合体の立体構造を、NMRにより決定した。得られた構造より、高い親和性がもたらされるメカニズムが解明された。さらに遺伝子治療等に応用できる可能性のある、より有用なRNA分子への改変の指針も獲得された。 Musashiタンパク質の2つのRNA結合ドメインに関し、立体構造、ダイナミクス及び表面電荷分布を、NMR及びモデルフリー解析により決定した。この結果、RNAへの結合能が2つのドメインで異なるのは、ダイナミクス及び表面電荷の違いに由来する事が明らかになった。また2つのドメインを連結したものに関しても、標的RNAとの相互作用様式を解析した。その結果、各ドメイン単独の時と同様に連結体においてもβシート上で相互作用を行うが、さらにこれに加えて、ドメインをつなぐリンカー部分でも相互作用がなされている事がわかった。 hnRNP Dタンパク質及び類縁のhnRNP A1タンパク質には、DNAの4重鎖構造をほどいて1本鎖にする活性がある事を、CD及びNMRによる解析より見い出した。そして両タンパク質のこの作用によって、DNAの複製やテロメアの伸長が保障されている事が生化学的実験よりわかった。即ち、両タンパク質には、DNAの構造を正しい姿に整形する、あたかも「DNAシャペロン」の様な活性がある事が見い出された。両タンパク質のDNAシャペロンとしての働きは、創薬に利用できる可能性がある。
|