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自己免疫疾患患者の自己抗体が認識する新規tRNA結合蛋白の解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14035227
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関京都大学

研究代表者

三森 経世  京都大学, 医学研究科, 教授 (10157589)

研究分担者 野島 崇樹  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30327514)
藤井 隆夫  京都大学, 医学研究科, 助手 (70255462)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードWa抗原 / NEFA / Nucleobindin-2 / トランスファーRNA / 自己抗体 / 自己免疫疾患 / 強皮症
研究概要

抗Wa抗体は強皮症に特異的に検出されるまれな自己抗体として報告し,その対応抗原は3-4種類のtRNAと結合する48kDaの蛋白であることを明らかにしていた.Wa抗原の実体は長く不明であったが,Wa抗原の遺伝子をクローニングしたところ,NEFAまたはNucleobindin-2(Nucb-2)として報告された分子と一致することが判明した.NEFA/Nucb-2はLeucine Zipper構造を有することからDNA結合蛋白と考えられるが,これまでのところDNAあるいはtRNAを結合したという報告はない.しかし,Wa抗原が一定の種類のtRNAと関連しNEFA/Nucb-2として同定されたことは,同分子が新たなtRNA結合蛋白であり,tRNAが関与する蛋白翻訳系あるいはtRNAの代謝などで未知の機能を持つRNPマシーンである可能性が高い.本研究では我々が見出した抗Wa抗体の対応抗原(Wa抗原,NEFA/Nucb-2)の機能を追求し,抗Wa抗体の自己免疫疾患における意義を検討した.
1.Wa抗原に結合するtRNAの同定:患者Wa血清(抗Wa抗体のプロトタイプ血清)が免疫沈降したtRNAを抽出し,これを鋳型として既知のヒトtRNA配列から作成したプライマーを用いてRT-PCRを行ったところ,グルタミン酸,ヒスチジン,リジン,バリンの4種類のアミノ酸に対応するtRNAが同定された.
2.Wa抗原の細胞内局在と細胞周期との関連:抗Wa抗体陽性血清を用いた間接蛍光抗体法で,Wa抗原は細胞周期とは無関係に核および細胞質の両方に分布することを確認し,DNAおよびtRNAの両方と結合するという当初の予想を裏付けた.
3.自己免疫疾患における抗Wa抗体の陽性率:リコンビナントWa抗原を用いた免疫ブロット法により,抗Wa抗体が強皮症の33%と従来の報告(3.1%)より高頻度に検出されることを確認した.

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kobayashi H, Hosono O, Mimori T, Kawasaki H, Dang N.H., Tanada H, Morimoto C: "Reduction of serum soluble CD26/dipeptidyl peptidase IV enzyme activity and its correlation with disease activity in systemic lupus erythematosus"J Rheumatol. 29(9). 1858-1866 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Fujii T, Okada M, Mimori T, Craft J: "The transmembrane form of TNFa drives auoantibody production in the absence of CD154 : Studies using MRL/Mp-Faslpr mice"Clin Exp Immunol. 130. 224-232 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Mimori T: "Clinical significance of anti-Ku autoantibodies : A serologic marker of overlap syndrome?"Intern Med. 41(12). 1096-1098 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka M, Ozaki S, Kawabata D, Kishimura M, Osakada F, Okubo M, Murakami M, Nakao K, Mimori T: "Potential preventive effects of follistatin-related protein/TSC-36 on joint destruction and antagonistic modulation of its autoantibodies in rheumatoid arthritis"Int Immunol. 15(1). 71-77 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 三森経世: "膠原病における自己抗体の多様性"総合臨床. 51(7). 2092-2097 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 三森経世: "自己抗体が認識する核抗原-Ku抗原の解析を中心に"細胞工学. 21(10). 1184-1186 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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