研究課題/領域番号 |
14035229
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井沢 真吾 京都大学, 農学研究科, 助手 (10273517)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | チオレドキシン / mRNA / Saccharomyces cerevisiae / 核外輸送 / レドックス制御 / ストレス / エタノール |
研究概要 |
出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeを用いて、ストレス条件下におけるmRNA核外輸送の制御機構について解析を行った。エタノールストレス条件下やチオレドキシン欠損株trx1Δtrx2Δにおける酸化的ストレス条件下でのmRNAの局在を、oligo dT probeを用いたin situ hybridizationで観察したところヒートショックストレスと同様に大部分のmRNAは核外輸送が阻害され核内への蓄積が観察された。その一方で、ヒートショックプロテインをコードするSSA4遺伝子のmRNAは優先的に核外輸送されることが確認された。また、mRNA核外輸送因子の細胞内局在についてGFP融合タンパク質を用いて観察した。エタノールストレス条件下ではGle1やGle2については核膜上から細胞質側に移動することや、Mex67などは核膜内に拡散することが確認された。また、同じ出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeでも実験室酵母と清酒醸造用の協会酵母では、mRNA核外輸送抑制が開始されるエタノール濃度に顕著な違いが観察された。各種の酵母について検討した結果、エタノール耐性とmRNA核外輸送制御との密接な相関が観察された。さらに、エタノールによるmRNA核外輸送抑制が核膜の流動性に起因している可能性を見い出した。膜脂質の組成や流動性を変化させる各種の条件下では、エタノールによるmRNA核外輸送抑制を改善することを確認した。マイクロアレイ解析とプロテオーム解析を組み合わせて、エタノール条件下で優先的に核外輸送されるmRNAの同定を進行中である。
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